※パラレル
死んでみませんか。
廻街
スィと動かされた指の先はまるで首を切断するよう。
死んでしまえばいいのに。
高く切ない街のビルの隙間、こんな路地裏に佇んで似合いもしない至上の愛の言葉。
貴方なんて死んだらいい。
酷く簡単。真っ黒でハイイロ。
影の構成する幅三メートル、縦は遠くとおく引き伸ばされた狭い空間。
夏なのに膝まであるコートを着込む貴方と私。
滑稽でしょう?
さぁ、これはゲーム!
カチリと頭に突き付けられた貴方の拳銃。
ほら、期待どおり。
思わずにこりと零れた笑み。
死んでみませんか?
眉一つ動かさない私に貴方は聞き覚えのある台詞。
ためらわず引き金を引くであろう貴方の微動だにしないその手。酷く愛しくて手にした銀のナイフでペタリ皮一枚を撫でる。
『僕は貴方のそんな冷酷なところが大好きですよ』
笑顔を浮かべて言い捨ててしっかり目を瞑る。
さぁ、お気に召すまま!
噛み付かれた唇が微かに香らせた血に、貴方の髪をぐちゃぐちゃに、
抱き締めたところでフェードアウト。
滑り落ちたナイフが音を立てて、愛しさと少しの痛みを実感。
黒いコートには淋しすぎる廻る街。
‐ ‐ ‐ ‐ ‐
ちなみにやませきですよ。(まいなー。だがとてもすき。)
うちのやませきはなんか怖い。
どMと、どSが、いいです。
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