ああ云わないで
君の言葉は全て僕を貫く武器となる。
愛は毒薬
胸を抉るはピストルの弾丸
皮膚を切り裂くは鈍く光るナイフ
貫かれたならそこから、すぐに体の組織が壊れ、細胞は腐り、グズグズと堕ちてゆく。
ああ云わないで
君の声は甘く甘く、
まるで熟れて溶ろけた果実のように、僕を麻痺させる毒となる。
恐ろしいのは感情が溢れ出ること。
君に知られてしまったなら
君の眼が僕の心を射ぬいて全て見透かしてしまう妄想、
決してそんな事あるはずないのに。
全てわかってそれでも何も云わないで、
君の呪いが僕の体を支配しいつしか病にかける。
その言葉もその声もその眼も ああ、
「愛してる」
狂ってしまいたいほど君が愛しいなんて。
『僕を殺すは108の毒』
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