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@スピード指数


スピード指数という言葉はもちろんご存知でしょう。

有名どころでは競馬評論家の市丸博司さんが愛用している「西田式スピード指数」。

他にもたくさん独自のスピード指数を考案・公開しているのもあります。

また、スポーツ新聞の馬柱欄にあるスピード指数。

紙媒体しか使えない環境で予想する時なんかは、 出走馬同士の横の比較をざっくりと行う時には結構使ってる人も多いでしょう。


時々若い人から「スピード指数って儲かるんですか?」とか「スピード指数で当たるんすか?」と言う質問があるんですが、 競馬と言うのは走ってゴールに一番早く到着するのを競う競技ですから、速度を表しているスピード指数が役に立たないと考える方が不自然なんです。


若い人が知らなくても無理はありません。

しかし、昔はスピード指数と言うのは儲かる馬券術として有名でした。


ただ、噂が噂を呼び口コミで広がり、あっと言う間に利用者が増えてオッズの下落を招き、 儲からない馬券術になってしまったと言う悲しい歴史があるのです。

当時の日本ではインターネットもほとんど普及していなかったと言うのに、です。


競馬で負けている人にはわからないと思いますが、上記のような経緯があるので、今では競馬で本当に勝ち続けている人は自分の買い目や手の内を簡単に明かしたりしません。


自分の発言でオッズが不利に動く事は避けたいからです。

それに、他の馬券プロにも迷惑をかけてしまいますからね。



大抵の場合、馬券センスの無い人がスピード指数を使うと、決まってこういう使い方をします。

「スピード指数の高い馬を軸にして、低い馬に流す」

これではスピード指数の良さは生きてきません。


例えばスピード指数が高数値を示していたとしても、 その数値の根拠となるレースと比べて、今回は大幅に距離延長していた場合は、スピードは同じように出せたとしても、 スタミナの問題で馬券圏外になってしまう可能性は大いにあり得ます。

また、若干スピード指数の数値では劣っている馬がいたとしても、実はそのレースでは内に包まれていて抜け出すのが遅れてしまったとか、 たまたまいつもはスタートが上手いのに出遅れてしまったとか、そういう理由があれば実際には指数の数値以上の評価をしなければいけません。

つまり、「ハンドルに遊びをもたす」ことが必要なのです。


中にはそういう補正を施した指数を公開している所もあります。

しかし、「その補正済みの指数」をさらに今回のレースで数値の額面通りのパフォーマンスを各馬が発揮する事が出来るのかどうかは、やはりデータやロジックによって補正しなければならないでしょう。

なぜなら、その「補正の基準」が、人それぞ違うからです。


スピード指数は決して万能ではありません。


あくまでスタートからゴールまでのタイムを元に算出しているものですから、レースの中で一瞬の瞬発力を測るには不向きです。

要するにスピード指数を算出したレースと、今回のレースでペースや展開が違ったりすれば、あまり意味の無い数字になってしまうのです。


総合的に見て同じようなペースで走れる馬もいれば、スタートダッシュが早い馬もいるし、反対にスタートは遅くとも末脚が切れる馬もいます。

そういう馬の個性を加味しつつスピード指数を活用する必要があるのです。

いくら上がりタイムが早くても、内枠で馬群に包まれていたり、先行馬が少なくて先行馬が楽にレース出来る場合には上っ面のタイムを見ても、必ずしも馬券に直結するとは限らないのと同じ理屈です。


例えば1000mを1分0秒0で走る馬がいたとして、その馬の時速は60km/hと言う事になりますが、その馬がどう頑張っても瞬間的に60km/h以上の速度が出せない能力だとします。

一方、1000mを1分0秒5でしか走れない、時速に換算すると55km/hの馬であっても、瞬間的に65km/hの速度が出せる能力があれば、逃げて先頭のインコースを奪う事で 最短距離を走って勝ったり、先行馬が激しく消耗し合ってゴール直前に息があがって脚が鈍った時に、大外一気の脚で差し切ったりと言う事がありえるわけです。


それらの「数値にはできない特性」も含みつつ、「数値にできる部分」は数値にする。

複合的な展開シミュレーションが、競馬で勝つの方法なのです。




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