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「だから、『危害』を加えるつもりはありませんって…………だってあなた、僕にこういうことされるの、好きですよね」
そんな訳あるはずが無い、とすぐに否定したかった。だが、またしても上手く声が発せられない上に、何やら感覚がおかしい。
古泉に見下ろされていると、なんだか……身体の芯に、留まるものがある、と言うか。
「……っ」
ぞくりと背筋に痺れが走った。
それは脳髄を溶かすように、じわじわと俺の感覚を侵食していく。
「……どうしました」
古泉が、嘲笑うように俺を見下す。
「べ、別、にっ……」
言葉だけでも平常心を保とうと、慎重に声を発するが、込み上げる何かに息が詰まってしまう。
おかしい、どうしたんだ、これは。
古泉が、ゆっくりと俺に覆いかぶさってきた。突き飛ばしてやりたかったのだが、身体が言うことをきかない。 
「ほら、僕が側にいて興奮してきません?色んなところを触って欲しくて、仕方が無いんじゃないですか?」
そんなことは無い。あるはずが無い、のだが。
「……ぅ、はっ」
びりりと痺れる様な何かが、駆け抜けるように腰に響き、思わず目を瞑る。
こんな至近距離で男に迫られて、気持ち悪いはずなのに。触ってなんて、欲しくないはずなのに……。
まるで全身の毛穴が開いているように、感覚が鋭くなっている。
頬をくすぐる古泉の吐息にすら、息を呑んでしまう。肌を擦る衣服が、じれったい。
「ここ、も……早く開放して欲しいみたいですね」
つつ、とスラックスの上から、股間の部分を擦られる。
焦らすような快感が伝わってきて、唇を噛み締めた。
触れられるまで気づかなかったが、俺のそこは既に血液が溜まってきているらしく、微かに布地を持ち上げている。
「ね、触ってくださいって、僕にお願いしてくださいよ」
誰が言うか、そんな台詞……!
指先が布を挟んで俺の股間を擦る。思わず零してしまいそうな声を噛み締めて、俺は古泉を睨み付けた。
だが、
「……ぁ、って……くださっ……」
言いたくない、こんなこと、言いたくないのに。
必死に口を噤もうとしても、勝手に開かれる。しかし、今も下肢から与えれられる微弱な刺激に、舌が絡まって上手く発音できない。
「なんですか?もう少しはっきりと喋っていただけませんか?」
俺が言おうとしていることなんて、分かってるくせに。意地悪く、そう聞き返してくる。
指先で引っかくように俺の股間を弄っていた手が、そっとスラックスの上に乗せられる。今度は撫でるように、上から下へとそのふくらみを包み込んだ。
「ぅ、ひっ!さ、わって、……くださいぃっ……!」
悔しくて仕方が無い。至近距離で見下ろされ、嘲笑われて……こんなことを言わされて。
これは俺自身の意思じゃない。ハルヒの力のせいなんだ。
そう自分に言い聞かせるように、頭の中で何度も繰り返した。
でも、……酔ったように熱を帯びる頭で、考える。
あの発言の中に、俺自身の意思は全く入っていなかったのか?
もしかして、俺自身も、古泉に触れられる事を少なからず期待しているんじゃ……。
「了解しました」
古泉がにっこりと笑って少し頭を離した。
かちゃかちゃと音がして、ベルトのバックルが外される。ずるりとスラックスを下着を下ろされる。
「ぅいっ……ぁっ」
布地が擦られる感覚に、思わず声が溢れる。
圧迫されていたものが解放されて、視線を下肢へと向けてみると、ちらりと俺自身の先端が見えた。
勃起している性器の茎を、古泉が片手で握り締める。





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