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それは手紙だった。

『DEAR:  /
私がこの宇宙に小さな小さな小さな、じつに小さな星を作り出してからもうすぐ3年が経とうとしている。

自らの気の向くままに光ったり眠ったりを繰り返す、取るに足らない星だ。それでも、幾人もの旅人が訪れた。他の星と電波を送りあった。一度は生まれ変わったりもした。

さて、話を進めよう。
昔、あるいはそう遠くない昔に、この星を訪れた旅人の行方を私はほとんど知ることができない。彼らはこの星の放つ弱々しい光や、微かな呼吸、いや、それだけでなくここに星があったこと自体、すっかり忘れてしまったかもしれない。

しかし私は彼らに言葉で表すことができないくらいの感謝を感じている。

広い広い宇宙において、この星に降り立ってくれてありがとう。この星の空気を吸い込んでくれてありがとう。この星から何かをたったほんのひときれでも、持ち帰ってくれて、ありがとう。
私の星は幸せだ。

いつだって大声で叫びたい、私の星は幸せだ。

親愛なる旅人の皆へ限りない愛を込めて宇宙にあるどこかから』

手紙は、しばらくひらひらと宙をさまよっていたが、やがてそこにある手のひらへと収まった。




あきゅろす。
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