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ある日突然小さくなってしまった栄口。そのサイズは携帯とほぼ同じ。最初は信じられなかったし元に戻す方法も色々考えた。だけどどんなに信じられなくても自分の目の前には小さくなってしまった栄口がいたし、どんなに考えても元に戻す方法なんて浮かばなかった。
小さくなってしまった栄口を受け入れてしまえばまるで新しい遊びを見つけたみたいに栄口と過ごすのが楽しかったし愛しかった。これはこれでアリかもな、なんてことも思った。
だけど、物足りない。
理由は、分かってる。



「最近、阿部変じゃない?」

風呂上がりの濡れた髪を小さなハンドタオルを使ってわしゃわしゃ拭いていた栄口が手を止めて俺にそう言った。
俺も自分の髪を拭くのを止め栄口を何が?と見た。

「夜になるとボーッしてること多くない?」
「……俺が考え事してたら変かよ?」
「そうじゃないけど……なんか悩みがありそうな顔だったから」
「悩み……」
「俺の気のせいならいいけどちょっと気になったから」
「悩みつーか……」

そこまで言って思いとどまる。
栄口に言うべきことか?
言ったところでどうなる?どうにもなんねぇだろ。こんなの。

「ほら、また」

栄口が呆れ顔してため息吐くような口調で言葉を吐き出した。

誰のせいだよ。

言えない台詞を視線で送ってみたところで何の効果もなく、栄口は言いたくなきゃ別にいいけどなんて言ってる。

「栄口も男だよな?」
「何?急に」
「いや、その……」
「?」
「……とか、……のかって」
「はい?」
「だ、からっ!オナ…二ーとかセックス、とかしたくないのか?って訊いてんだよ!」
「なっ…!なっ、何言ってんだよっ!」
「あーもー、だから言いたくなかったんだよっ!こんなんなってんの俺だけだって分かってるし」

ちらり、と栄口を見れば真っ赤な顔して俯いて、口をパクパクさせていた。

「……俺だって、そりゃ思うよ。男だし」
「じゃあ、する?」
「え?」
「さすがに挿れんのは無理だけど。どうする?」
「そういうこと訊くなよ……」
「じゃあ、止めるか?」

言いながら距離を詰めていく。

「止めるつもりなんかないくせに」
「分かってんじゃん。でもそんなのお互い様だろ」

小さな唇にキスをしてベッドの上に寝かせ栄口の服に手をかける。

思えば、栄口が小さくなってからこういう雰囲気になったのは初めてだな。
小さな栄口の服を脱がせるのって変な意味で緊張するな。
なんつーか、人形遊びしている変態みたいだ。

「……阿部。緊張してる?」

心の中を見透かしたようにタイミングよくそんなこと訊いてくるもんだから思わず手が止まった。

「……んなこと……」

ないと否定できないのが悔しい。

「阿部、手が震えてる」

小さな手が俺の手に触れる。穏やかに俺の手を見つめる栄口は今まで見たこともないほどに綺麗で、思わず息を飲んだ。

「栄口」
「ん?」
「不安だったら……、痛いところあったらちゃんと言えよ」
「その台詞……」
「何?」
「初めてのときにも言われた」
「え……」

そんなこと言ったか?
その時の記憶を辿ってみるが思い当たらない。おかしーな?栄口の色っぽい声とか表情とかそんなんは生々しく思い出せるのに。
……やべ。思い出したらムラムラしてきた。

「また訊けるなんて思わなかった。嬉しい」

ふふっと笑う栄口を見ていたらなんだか緊張していた自分が馬鹿らしく思えた。
いつもと勝手は違うし正直戸惑いもある。
だけどここにいるのは俺の知ってる栄口なんだ。
いつものように接すればいい。

静止したままの手を再び動かし中途半端に脱がせたままになっていた服を全て取り払う。

「……溜ってた?」

既に勃ち上がっていたそこを指でなぞれば、んっ…、と小さく声が漏れた。
さて、これからどうするか?と少し考えてにやり、と口元を緩めた。

「栄口」
「な、に?」

栄口のそこを指で上下にスライドさせたり先端を刺激したりしながら栄口に声を掛ける。

「一人でシてみせてよ?」
「え……?」
「ほら?栄口が手本見せてくれねーと加減とか分からねぇし」
「む、無理だよっ!そんな恥ずかしいこと……」
「あっそ。じゃあ、俺の手使ってどうしてほしいかやってよ」
「なっ……!」
「これ、このままでいいの?」

俺は左手で根元を握ったまま右手で栄口のものをゆっくりしごいた。

「……やっ!……あ、べ……それっ、はっ……ダメ……」
「俺だって栄口に突っ込みたいの我慢してんだけどな」
「わか……た、からっ……」

ほとんど無理矢理みたいになったが栄口の了承がもらえればこっちのものだ。
俺は栄口から手を離し栄口の出方を待つ。
栄口は、はっ、息を吐き出すと困ったように考え込んだり顔を赤く染めたりしている。
ああ、可愛いな。なんて見惚れていたら栄口はあんまり見るなよと口を膨らませた。
だから、そんな顔したって無駄だって。ミニサイズって何しても可愛く見えるもんだから俺の心臓はさっきから早鐘打ちっぱなしだ。
くそ。

自分が優位に立ってるつもりが実際は栄口に振り回されている気がしてならない。
さっきのように
「阿部、顔真っ赤」
なんて指摘されるのも時間の問題かもしれない。

頭ン中で色々なこと、ぐるぐる考えていたら俺の意志とは関係なく自分の右手が動いた。

(あ……)

俺が色々考えている間に意を決したらしい栄口が両腕で抱え込むように俺の右手を自分のほうに寄せたのだ。
そして人差し指だけを掴み体から少し離す。それを今度は自分の中心へ。
俺の指を使ってなぞってみたり扱いてみたり。

「っは……んふ…っ」

なんだ、これ……。
ーー妖艶。
思った以上にこれは……。

クる。

何とも言えない感情が沸き上がってきてごくり、と生唾を飲み込む。

「……気持ち、いい?」

虚ろな瞳で喘ぎ声しか上げない栄口に問い掛ける。

「ん……、すご……く、い……」

火照った顔をして微笑む顔もいつもとは違う。
栄口ってこんなに色気のあるやつだっけ?

「栄口、指入るか?」

訊けば栄口は驚いたように目を見開く。

「ちょっと、試してみていい?」

俺は栄口の返事を訊く前に指先を入口に押しあてた。

「あ……!」
「キツかったら言って」

栄口、ごめん。
久々だから止まらない。
心の中で謝って指を中に推し進めた。

ゆっくりと指を進めながら栄口を見る。

(辛い…か?)

目に涙を溜め、何かを我慢しているみたいな栄口を見ていたらズキンと心が傷んだ。
こんな栄口は見たくない。
そろそろと指を引き抜こうとすれば栄口がふるふると首を振った。

「ダ…メ…」
「だけど……」
「へ、……いき、だから」
「……」
「そのまま……気持ち、よく…し、て?」
「……後悔してもしらないからな」

一度引き抜きかけた指をまた奥まで進め今度は中で動かしてみる。

「あ……っ、あ、……やんっ」

慣れてきたのか、栄口の表情が変わった。
声にも艶が出て少しホッとした。
中で指を好き勝手に動かせば卑猥な音が部屋の中に響く。

そろそろイかせたい。

中は栄口の気持ちいいとこを。そして外では栄口の中心を。それぞれ刺激し合う。

「……やっ!…あべっ……!」

びくん!と体が震え、何かから逃げるようにシーツの上で腰を揺らしていた栄口が体を弓なりに反らせたかと思うとそこから白濁の液を吐き出した。

「……すげ」

手の中に放たれたそれをまじまじと見つめ思わずそう呟いてしまった。

「阿部」

横たわったまま俺の名前を読んだ栄口がふぅ…と息を吐き出す。

「阿部は?」
「は?」

栄口が何を言いたいのか分からず思わず顔をしかめた。

「まだ……だろ?」

栄口が俺の勃ち上がったそこを見てそう言ったので何を言いたいのかやっと理解した。

「あー…、トイレで抜いてくる」
「脱いで」
「は?」
「俺がする」
「いや……、するって……無理だって」
「大丈夫だよ!体全体使えばなんとかなるって」
「やめとけって!それに体、怠いだろ?」
「なんだよ……。阿部ばっかずるい」
「はぁ?」
「俺だって!阿部に触れたいのに!」

真っ赤な顔して大声を上げた栄口に俺は思わずびくり、と肩を揺らした。
その直後には顔が沸騰するんじゃないかと思うくらい火照り、どうしていいか分からなくなった。
栄口がこんなストレートな発言をするなんて……。

「あ……、い、嫌ならいいんだ。ワガママ言ってごめん」
「嫌なわけ……ねーだろ」

好きな奴からこんなおねだりされて嫌がる奴がいたら見てみたいもんだ。
俺は無言で着ていたものを全て取り払うと栄口を持ち上げて自分のソコに寄せた。

「……おっき……」

初めて見るもののように興味津々に眺めてそれからゆっくりと両手を伸ばす。
両手で俺のものを挟むと今度は先端に顔を寄せた。
小さな唇と舌を器用に使い俺のいいところを探り当てる。
いつもより物足りない刺激のはずなのに。
いつも以上に感じてしまうのはこの異様な光景のせいだ。
小さな栄口が俺の先走りの液で全身ドロドロになりながら奉仕してくれる光景なんかこんな状況にならなきゃ絶対に見ることなんかないわけだし。

「……はっ」

荒くなる息を必死で押さえるのがやっとな程余裕がない。
まさか、小さな栄口にこんなにやられるなんて。

「やば……」

栄口の行為はどんどんエスカレートしていきクチュクチュ、と音を立て、吸い付いたりする。
もう……、限界。

俺は急いで栄口を引き剥がしドロリ、と白いものを吐き出した。

俺はふーーっと息を吐き出しベッドの上に倒れこんだ。

「気持ち良かった?」

いつも最後に俺が尋ねる台詞をふふっ、と笑いながら栄口が得意気に聞いてきた。
「最高に」

フッと笑うと栄口も笑顔を返してくれた。



確信した。
俺はどんな栄口でも傍にいて笑ってくれたらそれだけで幸せなんだと。

END


「蒼い月〜Blue Moon〜」のユヅキ様より相互記念で頂きました!!ちっちゃい栄口でしかもエロ!私のツボわかってらっしゃる(脱帽)ありがとうございました!

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あきゅろす。
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