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全く…何なんだあいつは…
今日はもう寝よう、祝ってもらえるのは嬉しいしありがたいけど心臓が持たない気がする…

「あ、閣下…」
「あれ?グントラム?」

階段を降りていくと、部屋の前にグントラムがいて、驚いたようにこっちを振り向いた

「悪い、何か用だったのか?」
「いえ、あの…すみません、こんな時間に…」
「それは全然構わねーよ」

笑顔を向けると、うっすら頬を染めて目を彷徨わせているから面白くて思わず笑ってしまった

「ははっ、一体何の用…」
「閣下、…おめでとうございます」
「グントラムもわざわざ祝いに来てくれたのか。ありがとな!」
「はい…その……」

ポンッと軽く肩を叩くいてグントラムを見上げると、まだ目を彷徨わせて何か言いたそうに口を開いたり閉じたりしていた

「グントラム?」
「あの……おめでとうございます…」
「それはさっきも聞いたって!」
「そうなのですが……その…」
「ん?」

何を言いたいのか分からずに首を傾げてしばらく言葉を待ってみるものの、段々眠くなってしまって欠伸をした時…

「おめでとうございます…ア…アレク…」

グントラムの言葉に欠伸をした状態のまま固まる

「い、今なんて!?」
「あっ…その、おめでとうございます、閣下…」
「違うだろっ!」
「…アレク閣下…」
「閣下は無しで!」
「……っ申し訳ありません!失礼します!」

思わずグントラムに詰め寄りながらもう一度名前を呼んでもらおうとしたけど、真っ赤な顔をして走って階段を降りて行ってしまった。

「に…逃げられた……」



貴方が呼んだ名前が耳から離れない…


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7.おめでとうの言葉だけ










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