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「嬉しいけど酷い目にあった…」

ひたすら三人に揉みくちゃにされてから解放されて、フラフラしながら城に戻ってきた。

「お、おい…」
「ん?よーロベルト」

モアナの所に行こうとした俺の前に立ったロベルトに、へらっと笑いかける

「これ、やるよ」
「飴玉?」

ロベルトから渡されたのは、青色の紙で包まれた飴玉一個

「お前が誕生日だと聞いたから…誰からもプレゼントを貰えなかったら可哀相だと思ってな!」
「サンキュー」

顔を逸らしながら一々大きな声を出すロベルトに面白く思いながら飴玉をポケットに入れる

「お、お前がどうしてもって言うなら…ちゃんとしたプレゼントを用意してやってもいいが…」
「別にいーって!これで充分」
「ほ、本当にいいのか?」
「ああ、プレゼント貰えるってだけで嬉しいからな」
「本当の本当に、いいのか?」
「いいって!ありまりしつこいと怒るぞ」

冗談で笑いながら言うと、そうか…と呟いて城の中へ去って行った。

な、何か背中に哀愁を感じるな…
クロデキルドの誕生日とかなら、すっげー豪華な物プレゼントしてそうだ、と思うと想像がつかなくて笑いが込み上げた


「モアナ〜次の仕事!」
「はいはーい!次はどれにする?」

モアナが出した仕事の依頼を書いた紙を見ながら、さっきロベルトに貰った飴玉の包みを解いて半透明な赤色のそれを口に含むと甘酸っぱいイチゴ味が口いっぱいに広がる。

「ん?」

カサカサ…

飴玉を包んでいた紙の裏に何か書いてあるのに気付いて、占い付きとかそーゆーのかと思ってその文字を読んだ俺の頬が一気に熱を持った。

「だ、大丈夫!?顔が真っ赤だけど!?」

今の俺は多分、口の中の飴玉より赤い顔をしている




世界中で一番愛しい君へ―
ロベルト




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2.キャンディひと粒




あきゅろす。
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