いつもそうだった。
みんな一人きりに怯えてる。
―犠牲者なんて似合わない―
「……あー…、じゃオレ向こうでいいから」
皆が黙った。
適切に言うとオレたちのグレープの奴等が。
「…シカマル?別にシカマルが抜けることないよ」
「どーせ誰かが行かなきゃなんだからいーよ別に」
ワリィなチョージ約束してたのに、
そういうとチョウジは少しだけ俯いた。
別に大したことに悩んでる訳じゃない。
修旅の班決めだ。
「ちょ…おいシカマル!!みんなで話合うんじゃねーの?」
キバだった。
「どーせお前らも嫌だろーが」
ありがたいとは思えなかった。
だって、話し合いで何が解決すんだよ。
結局は弱い奴が皆に言われて渋々抜けるか、ジャンケンだ。
「……………」
俺が名乗りでたってなんにも言わねぇ奴だっていっぱいいんだよ。
正直サスケやシノやらは絡んだことねーからどーでもいいし、サイは話は合うがそれほど仲が良い訳でもない。
ナルトとキバとチョウジと回れないのが、約束してただけあってちょっとワリィな、ってだけ。
「っシカマル、俺が代わりに行くってば…!」
「お前が抜けてどーすんだ、班長だろーがナルト…」
気持ちは嬉しかった。
こいつは分かりやすい。
きっと純粋にそういってきたのだ。
「オレが一人になりてーだけだから」
どーせ寝てるし、と言えばキバとナルトは腑に落ちない顔をし、チョウジはそっか、といって眉を下げて無理に笑ってくれた。
悪いな奈良、なんてゆう関係ない声には返事をしなかった。
正直こういう時だけいってくるプライドの高そうな奴等は苦手だったからだ。
とりあえずイルカセンセに言いにいった。
人数合わせのせいで悪い、と謝られた。
別にいいっすよ、と返した。
自由行動の時にチョウジらとまわればいい。
他はバスで寝てればいい。
「お前、ごーじょーだよな」
キバに言われた。
返事しなかった。
“じゃあお前が名乗り出れば良かっただろ”
キバは嫌いだった。
生理的に無理とかじゃなくて、
言葉の一つ一つが痛いんだ。
馬鹿げた正論ばかりだ。
妥協をしらないんだ。
チャイムが鳴った。
7限目のLHRが終わる。
「シカマル、あとでいいか」
キバだった。
神様はオレの言葉を聞いていなかった。
2へ続く!
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