「どうしてあんたあんかがあの人の傍にいるの!?子供も産めないくせにっ!!」
僕は、子供を産むことができない。
だって、男だから。
「ひっく……うっ……ヒッ…」
涙が枯れるまで泣いた。
彼の幸せを、ずっと考えた。
僕の存在は、彼には必要ない。
だって僕は、女の人にはかなわない。彼の子供を作ってあげることができないから。
「…ごめんな、さっ……」
でも、醜い僕は、彼の傍にいたかった。
もう彼がいないと、
立って歩くことさえできないのだから。
『ロックオンへ
僕は、あなたの子供を産むことが出来ません。
ごめんなさい。それでも愚かな僕は、あなたの傍にいたいのです。
あなたの傍に、
いてもいいですか?』
「アレルヤッ…!!」
「ーーロックオン」
「お前、あれは」
「………ごめんなさい」
「ーー馬鹿野郎」
乱暴だけれど、それでも暖かな温もりが僕を包む。
「誰に言われたのか知らないけど、家族とか、子供とか、欲しくないって言ったら嘘になるけどさ、俺はお前じゃないと意味がない」
「でも……」
「お前がいないと、何の意味も持たないんだよ」
「……ロックオン」
「だから、もうあんなこと絶対言うな。『傍にいてもいいですか?』じゃなくて『傍にいたい』だろ?」
その笑顔が、とても眩しい。
「あなたの、傍にいたい」
「傍にいて、アレルヤ」
「ーーーはい」
ーずっと君の傍にー
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