1.銭湯に武力介入
※下ネタ、ギャグ
4人で湯船につかる日なんて来るとは思っていなかった。きっと第三者から見ると凄い光景なのだろう。
「おぉ!!刹那〜背低い割にはデカ物だなぁ」
いきなり下ネタから飛ばすロックオン。
「俺は小さくない(背も)」
「拗ねるな。拗ねるな」
「………」
「ってティエリア、お前何タオルなんて律儀に巻いてんだ。男付き合いだぞ、もっとパーといきなさんな」
「……俺は一人で静かな風呂が好きなんだ。こうやって入ってやっているだけでも感謝してもらいたいものだ」
「つれねぇーなティエリア。……それに比べアレルヤは可愛いなあ。いつも見てるけど」
「ちょっ、何言ってるんですかっ!!」
「ん〜、顔真っ赤。」
にやりと意地悪く笑うロックオン。
「う〜、やめて下さいロックオン」
「可愛いな〜アレルヤは」
そんな遣り取りをしていると、ロックオンの隣に居た刹那が何かを構えた。
プシューーー!!!
「うわっ、何すんだ刹那!?」
刹那を窺うと、それは自分の顔よりもはるかに大きいであろう赤と青の補色だらけの水鉄砲だ。(最近の玩具って凄い)
「アレルヤから離れろエロ河童」
「エロ河童!?どこで覚えたんだそんな言葉!!!」
お父さんは許さないぞ!!とピーピー騒ぐロックオンに刹那の眉間の皺が余計深くなる。
「アレルヤに、触れるな!」
「おっと、あぶねっ」
湯船から揚がる二人。逃げるロックオン。追う刹那。
「射手の俺がそんなのに当たると思ってんのか刹那!!」
さっき当たっただろう。というツッコミは止しておこう。
「ここから退去しろ、ロックオン」
「ほらっ、ここだぞ。刹那〜」
どうやらロックオンは刹那が珍しくじゃれ合おうとしているのだと勘違いしているようだ。
刹那を見てロックオン。あの目は殺意を帯びているよ(水鉄砲じゃ死なないけど)
「ちょと止めなよ二人共」
広い浴場にベチャベチャと濡れたタイルを蹴る音と、ロックオンの笑い声が響いてアレルヤの声は二人には届いていない。
「秘技石鹸滑りっ!!」
「うわっ!!」
情けない声を出して転倒する刹那。もう降参かー?と鼻高々と言っていたかと思うとすぐロックオン自身も床に倒れた。
「あれっ?」
辺りが静まり返る。
刹那がロックオンを倒したのか、いや、それは違う。……そういえば、さっきパコンッて……。
「大の大人がみっともない」
さっきまで大人しかったティエリアが静寂を断ち切る。
「……もしかしてティエリア」
そう、さっきのパコンッという音は彼が近くにあった桶を勢い良く投げ、ロックオンに命中させた音だったのだ。
「俺は“静かな”風呂が好きだと言ったはずだ。全く、聞いているのか」
返事はない。
打ち所が悪かったのか失神している。
「刹那.F.セイエイ。そこの大の字に寝転がっているのを浴場から退室させろ」
「………」
無言でロックオンを引きずる刹那。やっぱり僕達って協調性が……。
「ドンマイ!!ドンマイ!!」
忘れかけていた(いや完全に忘れていた)ハロがプカプカと湯船を浮遊しながら呟く。
それが彼の相棒に対しての言葉なのか、それともこの場に居る全員に対しての言葉なのかは、今となっては検討もつかない。
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