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シャル×フェイ×始まり

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―コンコン



「シャル、入るよ」



ノックと同時にドアが開かれ、シャルナークの部屋へ入って来たのは同じ旅団員のフェイタン。

パソコンに向かい何か作業をしていたシャルナークは少しドキッとしたが、平然を装い返事をした。



「入って来るのは返事してからにしてよね…。それじゃあ、ノックの意味ないでしょ?」

「…何か見られてマズイ事でもしてたか?」

「そういう訳じゃないけど…マナーだよ?」

「次から気をつけるね」

「あはは、その台詞この前来た時も言ってたでしょ?」

「そうだたか?」



そう言うフェイタンの顔はニヤリと笑っており、悪戯っ子のようだ。

どうやらシャルナークの言い分を聞くつもりはないらしい。



「はぁ…まぁ良いけど。それより、どうしたの?何か用があったんでしょ?」

「そうだたね。団長がこれ調べるように言てたよ」



そう言い何やらメモをシャルナークへ手渡すフェイタン。


そして、偶然目に入ったサイドテーブルに置いてある液体入りのコップに手を伸ばした。



「調度喉渇いてたね。これ貰うよ」

「あっ!それは……!」



シャルナークが制止しようとしたのも虚しく、既にフェイタンはコップの中身を全て飲み干してしまっていた。



「うぇ…何ね、これ…変な味するよ…」



舌を出しながら、眉間に皺を寄せて苦々しい顔をしているフェイタン。

シャルナークはやれやれといった様子でフェイタンにコップの中身の説明を始めた。



「実はそのコップの中身、媚薬だったんだ…」

「ハ…?」



シャルナークがバツの悪そうな声でそう言うと、フェイタンは目を見開いて驚いた。



「今度女の子拐ったら試してみようかと思って…あはは」

「わ、笑い事違うね!ワタシどうすれば良いか?」

「うーん…。あの媚薬は即効性のものだからそろそろ効いてくるころだと思うんだ。だから、なるべく人目につかない場所に…。そうだ、効き目が切れるまでここにいなよ!ベッドに寝てると良いよ」

「そうさせて…もらう…ね」



さっそく効果が出てきたようでフェイタンは少し息があがってきている。

シャルナークはその様子を見て言葉をかけた。



「あらー、効果出てきたみたいだね…。辛いと思うけど、頑張ってね?」



もちろんこの時のシャルナークにはフェイタンに手を出す気などなかった。

そう、この時は。







「ん…っ」



更に媚薬の効果が出てきたフェイタンは、熱る身体に戸惑いを隠せずにいた。

自分の着ているものが少し肌に擦れるだけでも身体が過剰に反応し声が漏れた。

それでもフェイタンはベッドの上で膝を抱えて座り、身体の疼きに耐えている。

一方シャルナークは気にしないようにパソコンへ向かい、先程フェイタンから受け取ったメモを見ながら調べものをしている。

しかし、先程から何度となく聞こえてくるフェイタンの艶っぽい声や息遣いに頭がおかしくなりそうになっていた。



(このままじゃ、オレヤバい!ココもこんなだしなぁ…。
まさか、フェイタンの声に反応するとは…オレも相当溜ってるのかも)



このまま部屋に居続けると考えが良からぬ方向へがいきそうだと思ったシャルナークは、部屋を出ようと席を立つ。


そしてその事を伝えようとフェイタンに視線を向けて固まってしまった。



「シャル…どこ…行くね…っ」



真っ赤に色づいた顔。

潤んだ瞳。

そして、自分の名前を呼ぶ艶っぽい声…。



シャルナークの中で何かが切れた。

次の瞬間シャルナークはフェイタンを押し倒していた。



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あきゅろす。
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