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獄寺君が俺を振り返る。平淡な口調で告げる声は彼の手が握るそれのように金属的だった。

「すみません。向こうむいてて貰えますか」

高く軽快な炸裂音が弾け
続く鈍い物音それから
若干伝わる床の振動と。
視界の端を染めた紅蓮に俺の意識までもが塗り込められていった。




*****



「何で助けに入らなかったんですか」
「さあ、迷宮入りだな」
「……っスか」
「派手にやったな」
「スイマセン」
「今処理班を呼んでる」
「スイマセン」
「手間かけさせやがって、給料から引いとくぞ」
「…はい、キビシーな」
「自業自得だ」



月明かりのみが落ちる中闇に紛れる赤子に歩み寄る銀狼が。身を屈めて何を唸るか、途端に赤子は身を翻し今度こそ完全に漆黒へと融けていった。





「狗が…付け上がりやがって」





(ねえ…リボーンさん)



『10代目を傷つけるすべてのものをオレは排します』






”どうぞ、気をつけて”












「ほざけ」





END〈愚者のバイアス〉




20070813



あきゅろす。
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