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俺、−クラウド・ストライフ−はバッツ、スコール、ジタンとカラオケに来ている。
ティーダを通してこの三人とは面識があったが、一緒にカラオケという仲ではない。
ただたまたま会ってしまい、誘われたのを断らなかっただけだ。決してカラオケが好きだからというわけじゃない。決して。


我先にと曲を入れたのはバッツだった。
傍から見ていて感じるイメージと違わず盛り上げ役の彼は、いきなりアニソン(らしきもの)を熱唱してくれた。
モノマネが得意らしく、隣でジタンが腹を抱えて爆笑していた。
初っ端から凄まじいテンションだ。


二番手はジタンだ。
さすがは劇団員というだけあって普通に上手かった。
声もしっかり出ていて、将来有望といった感じだ。

スコールはまだ決まっていないようだったので三番手は俺が歌った。
まぁ、カラオケは不得意じゃない。
バッツやジタンから先輩うめーとかかっけーとか言われて正直少し気分が良かった。


…コイツの歌を聴くまでは。


四番手はスコールだ。俺が熱唱している最中にしっかり選曲を終えてマイクを手に取った。
モニターに映し出されたのは『bit of life』という文字。聴いたことのない曲。

柄に合わないアップテンポのイントロ、甘くて古臭いシンセ。大分意外な選曲だ。
そう思ったのもつかの間、スコールの口が歌を紡ぎだした。


「(…、これは…)」

なんというか、まさかコイツがこんな風に歌えるなんて誰が想像できただろう。
普段の姿からは想像できない熱唱ぶり。エロい。しかもうまい。
俺が口を半分あけて呆然としている横でバッツとジタンがこらえきれず噴出しているのが目に入った。


「今日もスコールさんはすごかったなっ(笑)」
「だよな〜(笑)バッツも少し見習えよ、お前にはセクシーさが足らねーんだよ」

帰り道、前方はバッツとジタンが肩を並べて(高さ的には並んでいないが)カラオケでの出来事を振り返っている。
必然的に俺はスコールと一緒に歩くこととなった。




…お前は、マイクを持つと人が変わるタイプなか。」
「…(…そういうことを本人に聞くな)」

先ほどまでの熱さがウソのように黙ってしまったスコール。
少し、バツが悪そうに見えたのは気のせいなんかじゃないだろう。
夕焼けが四人の頬を染めていた。





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石川さんの曲聴いた私の感想=クラウド










あきゅろす。
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