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 獄寺は思考の読み取れない面相のままツナを視線に捕らえた。

「まず脚をひらいて今10代目がどんなコトになってるかオレに見せてくれますか?」

 ツナは浮き揺ぐ双眸を彷徨わせながら、けれどやっとのことで掴めそうな確乎たる快楽の尾を追って獄寺の言葉に従った。




「……っ、…こ、こお……?」


 おずおずとゆっくり両膝を上げて開脚してみせるツナ。細茎とそれに通ずる膨らみそして隠莟が同時に露わになった。


(……すげぇぐちゃぐちゃ……)


 したたった体液が纏わりつく秘部。その孔は欲汁にまみれ水飴を垂らしたかの様にてらてらと濡れ絡んでいた。薬の影響を受け筋肉の弛緩をみせるソコは口の窄まりをゆるめ時折ヒクヒクと開閉する、ツナの体温が上昇している所為で孔周は綺麗な鴇色の紅に色づいていた。


「…そ、なに、見な…でよぉ……」

 舐めるような視線を恥部へと這わせる獄寺に堪り兼ねてツナは顔を背ける。けれどその眼圧にすら享楽を覚えツナの幼い茎はしどけなく揺れた。

「見られんのだいすきなくせに何言ってんスか?」

 意地の獰い言葉にまでびくびくと躰が反応を示す、この浅ましい肢体の持ち主が自分だということがツナには信じ難い。

「ちがっぁ…、も…」

「そんだけヌルついてれば潤滑剤無くてもいけますね、取り敢えず指挿れてみましょうか」

 ツナの零した否定の言葉は無かったものの様に捨て置いて、獄寺は早々に指示をだす。躊躇いながらもツナはそろそろと細い指先を自身の孔にあてがった、恐る恐るふれてみる。

「っぁ…、ふ」

 襞にやわらかくふれただけだというのにも関わらず甘美な感覚が脚指を突き抜けた、攣れたときのように指先が強張る。

「ンン…ぅン…はァ、」

 煙る欲望に促されるままに指樶は徐々に中へと入ってゆく。自分の体内のあまりの熱さにツナは驚きを禁じ得ず、蠕動する中にいざなわれる様にしてツナはずぶずぶと指を自身へ呑ませていった。


「……ヤッベえエロい……」


 想像以上の卑猥さに獄寺は思わず生唾を飲み込む、自分の目の前で開脚したツナが淫欲に耽りふしだらにも自ら奥孔へと指を挿入しているのだ、これを猥らと呼ばずして何というのだろうか。


「は……ひとさし、ゆび…はい、った…よ…?」


 付け根部分まで挿入されたことを獄寺に伝えるツナ。どうしたらいいのか困惑しているところをみれば前立腺の存在を識らないのかもしれない。

「じゃあ次は中指も足して、そしたら内壁を探ってみてください、若干膨らみを感じる処があるんで見付けたら重点的にそこを刺激して、だんだん凝ってきますから」

 知識としては全くツナに備わっていないものだったがよくわからないながらもソコが気持ちいい筈ですと獄寺に言われるがまま指を足し自分の中をいじる。敏感になっている躰はほんの些細な刺激ですら余すことなく快楽へ置換されたがいつもの獄寺の手つきを思いだそうとすると尚更に昂揚が増した、今自分のなかを弄っている指は獄寺の節っぽいそれなのだとツナは瞼を閉じて思い込む。


「ッひァぁッッ」

 突然鋭利な感覚に見舞われてツナは躰を引き攣らせた。ある一点を掠った際それまでの緩やかで慢性的な悦楽とは全く違った過激な快感が突き走ったのだ。ツナは思わず手を止める。

「ありました?」

 これが前立腺なのだろうか。未だ悸く四肢を慰めるようにツナは深く息をつく。

「手ェ止めちゃ駄目じゃないっスか、10代目」

 冷然とした声音で続けるよう促されツナはまた指の腹でその一際熱をもつ部分にふれる、従って衝撃が、次いで容赦無く襲い来る得も言われぬ余波にツナの華奢な躰は頑是無くも戦慄く。

「っ…あ、あ…、ふう…ンッんや、ぁあア」

 自分自身の指づかいに溺れる酷く背徳的な様子。獄寺の眼前で繰り広げられるその不徳過ぎる光景は、どこか修道女の自慰を連想させる画だと思った。重なるそれ、ツナには余りにもそぐわない冒涜、不浄、無神論的でありながらどこか神聖な匂いのする。

「ふ、…ぁ、アっあゥ…んンンンッッ…っ」

 淫蕩に、下肢を忽せながら陶酔に浸るツナ、今はもう獄寺が助長してやる必要も無くむしろ止めることの方が困難なさまだ。

「…気持ちいいですか?」

 そんなにはしたない動作で蠢かせて抜き挿しして。

「ン、い、ぃい…ッごくでらっく、ンんんッ…っ!」

 足先を白いシーツに藻掻かせ、獄寺の名をツナは呼ぶ。体内の存在、その指が自分のものであるとは夙に忘れ去ってしまったかのように。

「10代目、そんなんで足りてるんスか、」

「ふァ、っ…ンぇ…?」

 あらためて問われると物足りないような気がしてくる、もっと確かなもので更に奥まで充たしたいと思った。

「も、も…っ、と……、」

 欲しいと獄寺を見ると少し考える様な顔つきの後で男は意味ありげな微笑みを残した。

「こんなんはどうっスか?」

 懐から何故かダイナマイトを一本取り出してみせる獄寺。

「ちょっと待ってて下さい」

 スツールから立ち上がり獄寺はサイドチェストの引き出しへと手をかけた。 何かを指で挟んでつまみだしたのが見える。

「ゴムかければ結構サマになる気がするんスよ、こんなんでも形状的には」

「…へ……?」

 ハイと言って手渡されたのは紛れも無くコンドームをかけただけのダイナマイト。

「挿入れてみて下さいよソレ」

「む、むり…っ…」

「大丈夫ですって多分」

 厭や否はきかないといった風に獄寺はツナの腕を掴んで中に挿入っていた指を二本とも引き抜いてしまった。

「ぁアッ…く…ふぅ、」

 意思に反して擦れてしまった粘膜に束の間の悦びを覚えるも、忽ち訪れた物足りなさがなかに拡散する。

「ほら…、10代目」

 後押しされるかたちで不承不承ツナはダイナマイトを利き手に持ち替えた。

「舐めてからの方が滑り良くなりますよ」


 恨みがましく獄寺を見たが取り合って貰えそうもなく、ツナは言われるが侭にそれに舌を伸ばす。途端広がる苦いような甘いような形容し難いゴムの味。次いで仄かに火薬臭が馨った、僅か鼻腔を擽る硝酸とグリセリンの匂いに。獄寺を感じてしまった、唐突に気恥ずかしくなって同時に妙な昂奮まで覚える、何だか本当に獄寺自身の様な気さえしてきてしまい、ツナは先端部を軽く含んでまるで愛撫するかの様に舌先で転がす。

「ン…はあ、んく、んンンっん…ッ」

 ちゅぽちゅぽとダイナマイトをしゃぶるツナ、まるで本物を咥え込んでいるかのように躰が錯覚してしまい、淫液が次から次に溢れ出してはツナの腹や股、密莟を伝う。先程まで指を呑み込んでいたその孔は物欲しげな様相ですでにゆるく口をひらいていた。

「そろそろいいんじゃないっスか」

「ふ、ンん……っは」

 催促の声にツナは口腔からそれをはなす、透明な唾液の糸が細く伸びた。恐る恐る自身の秘処へとあてがい少しだけ沈める。

「…ふ、アぁッんんンッ…!」

「余ってる手ぇ使って口拡げた方がいいっスよ」

 指示通り残った指で絞まりのない襞をめくってひろげた。熟れきった柘榴の如き赤い内部の肉質が露呈する。

「ア、あ…あアアッ…ッ、ひアっ、くンンん…ッッ!」

 その身すべてを収めた衝撃にツナは呆気なく達した、幾度もうち震えながら幼い性の象徴は白濁の熱をしだらませ。
 くんっと細い頤を上向かせるツナの頸のしろさがいやに目を惹いた。

「……っはぁっ…はあ、っんく…っふぁ…っはぁ…っ」

 激しい射精感に苛まれ糸が切れた人形のようにくずおれるツナ。頬やうなじを滑り落ちる汗がみだらな色香を醸し出し止まない、獄寺の劣情に注ぐ膩としては上等過ぎたそれら。

「……まだ許してくれないんスか? 10代目」

「…っ…ぇ、…な…にが……?」

 心当たりの無いことを問われツナは困窮する。その上言葉にまるでそぐわぬ性的な笑みを歴然と浮かべる獄寺に対しても非常に当惑した。


「するな、っつったでしょ? オレに、」
……じゅうだいめが。

「ああー、オレとヤリたくないんだなあーと思いまして」

「……っ…ぁ、…」

「まあでも10代目のご命令なら仕方ねっかなぁーと、」

「…ちが、……」

「10代目が苦しんでんの見んのはつらかったっスねえ」

 でも『お許しが』頂けてないんで。


「ごくでらく…の…ずる、……」

「言いたいことはそれだけっスか?」


「……え…っち。…すけべへんたいげどーひとでなし……」

「…あとは?」
「えろまじん」

 苦笑する獄寺、ツナはそっぽを向いた。

 

 しばらくの沈黙に紛らせ。

 残った一言はなんの予兆も無く空気に融けた、

「……………し、て…、…よ」

……ごくでら、く、ん。
 
 零れた本音、それはベッドに乗り上げる男がスプリングを軋ませた音に食まれた。





「やア、ああッんふ、ひッ…く、ぅンンぁッ」

 長大な勃起がツナの狭い肉筒を隙間無く充たしながら行き来する、内部のいやらしい性感帯を無造作に擦り上げられて、ツナはその甘美すぎる感覚に堪らず嬌声を漏らし続けた。

「イイ声…、10代目、ッもっと聴かせて下さいよ、」

 隧道を征く獄寺の肉塊、攻撃的な抽挿を繰り返すそれは圧死しそうな程の質量で以って体内を犯し、ツナの最奥をぐりぐりと亀頭で捏ね抉る。

「ひアッんうッッ…そ、こ、っソコぉ、ごくっらく…ッンンっ!」

 あまくねだる声が心地良い。獄寺は膝立ちになってツナの両脚を肩まで担ぎ上げると、その細腰に望むまま下半身を叩き付けた。肉棒が出入りするたび粘質の水音が漏れ絡み付くが本能に身を任せた二人には羞恥など最早無い。

「一回ナカ、…出しますよ、」

 断続的に注がれる飛沫、力強く脈打つ男根の様を腹の中で生々しく感じ。双丘を骨張った獄寺の手に掴まれながらつられてツナも今日何度目か判らない絶頂を迎えた、射精と言える程の勢いはなく乳白色のぬめりが押し出される様なものだったがそれでも下腹部を満たす温かな奔流に止めど無い快感と充足感が押し寄せた。



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