「ハハッ…、リボーンさんに見られてるっつーのに感じてるんじゃないっスか10代目…ッ」
繰り返される注挿、
何度も何度も。叩きつけられる腰と獄寺君の言葉。
「リボーンさん見て下さいよ、この顔。イヤラシイ…ヨがってる10代目のカオ。ゾクゾクしますよねえ…? もっと歪めてみたくなる。もっと、オレの手で」
噛まされた轡に染み込んでは垂れ流れる唾液。くぐもった不明瞭な喘ぎ声も、すべて俺がだしているもの。あまりの羞恥に精神がどうにかなりそうだった。
「…ぐっちゃぐちゃにしてやりてえ…。すんげえキレイな10代目……、もっと汚してあげますから。オレが…」
酔ってるみたいな風に喋る獄寺君。掠れ気味のイイ声が鼓膜だけでなく躯中至る所に響いて、俺のからだをどんどん敏感なものへと変えていく。
とんでもなく恥ずかしいこんな姿、動物みたいな格好で後ろから犯されている自分。
無理矢理顎を掴まれて顔がリボーンによく見えるようにまでさせられて。
「オレが貴方を汚すんです、オレだけが、」
快楽をひとり追っているような獄寺君の理不尽な腰づかいにまで気持ちよくなってしまっている。
リボーンが見ているというのにおかしな声をあげて、獄寺君のソレがいいところに当たるように自分から下肢すら揺らして。
すごくみっともなくて、あられもない姿。卑猥でどうしようもない俺。
「だって貴方は、オレだけの、」
耳にくちづけて。
獄寺君の舌先は俺の耳穴までもを擽り犯す。
「……オレだけの、沢田さん……」
獄寺君の漏らす熱い息。
ゾクゾクとした言い知れぬ陶酔感が俺の脳を麻痺させた。思考がもう上手くはたらかない。
リボーンが俺を見ていた。
二つ並んだ真っ黒い空洞みたいな目が、静かに俺を凝視して。
意識すると余計に視線をつよく感じた。刺激物みたいに皮膚を突き刺さしてくる。
俺だけを見詰める漆黒。
背筋をあまい痺れが駆け抜けた。
ベッドの上の俺達とはまるで温度の違う絶対零度みたいな瞳。
凍てつくような眼差しを向けるその瞳にまで陶然とした、
……ほんとうに駄目な、自分。
end.
20060511