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がりがりくん





ぺろり、ぺろり

塩味の次は甘くなるんじゃないかと思って。

ずっと首筋ばかり舐めているけど考えてみればそうして熱を上げて汗かかせちゃったら元も子もない。

盛り上がった血管を舌で圧迫しながら耳の裏までたどりつく

練習後の体はまだ、至る所が塩味。
全力を尽くしてボクシングに没頭した了平は疲れも見えてぐったりしている。
抵抗もおざなりだ。



『つまんないの』



『なんだか今日はやけに疲れた』



『死にそうな顔してるけど』



『ほんとうに死ぬかも知れん』



『意識が、こう、とおーのいてな、』






がぷり






『・・!ハハどうした』



『どうせならぼくがかみころしてあげようとおもって』



『ヒバリはいつも冗談がきつい』



『冗談?』



『ばかにしてるの』





がぷり




再び同じ場所に、しかし先程とは比べものにならない程の力で噛み付く



『!・ッ』




きっと了平の顔は可愛らしく歪んでいる

想像を膨らませているとがっしと髪をわしづかまれた
もちろんその程度で食らい付いた獲物を離すつもりはない



『・いい加減にしておけ』


普段より数段トーンを落とした声



『ふうん、君、そんな怒り方もするんだ』




ぐ、




白い首を片手で締めあげる
呆気に取られた顔は正に弱者。
恰好の獲物



只少し骨のある



下から蹴が飛んできて下っ腹に食らう
すこし緩めてしまった手を首から完全に外され打ち込まれたのはアッパー

寸でのところでかわしたのに了平は立腹の様子



『よけるな!ヒバリ!』

『ばかじゃないの』



当たるとわかっていてよけないなんてどこの馬鹿





しばし停止した時間のなかで猛暑日の気温が僕らから水分とミネラルをうばってゆく



『あーあ、めんどくさい』



『帰りにガリガリ君買ったげるよ』



きょとんとした顔が次第にことばを噛み砕くとぱっと眩しい笑顔に変わり




『すぐに着替えるからな!待っていろ!』







まるで何もなかったかのように
僕らは日常に戻る


猛暑はなかなか無茶をさせてくれない。      







半年ぶりぐらいか?うわあ何にもできてなくてすみません!
今回はリハビリということで・・・


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