爆音、悲鳴、苦痛。 目を閉じれば蘇る、 戦慄の旋律。 それは俺の目の前を通過し俺をこの世に置いていく序曲。 全てはそこから始まる。 今回のミッションは戦争を誘発するとヴェーダが予測する、 テロリストの、殲滅。 そのテロリスト共は街全体を洗脳、 街の人々はそいつらを神と崇めているらしい。 (救済者、英雄、神様) 実際のところ、街の全員がテロリスト。 ヴェーダのプラン。 それは、止むを得ない場合、 街全てを殲滅せよ、とゆう命令。 (さぞ、俺達の乗る天使は羽の黒い悪魔に見えるだろう) 街の人々は悪くない。 全て悪いのはテロリスト。 なのに、 (何故、全てを焼き払わなければならない?) 行かなければ(行きたくない) やらなければ(やりたくない) 殺さねば(殺したく、ない) 「ロックオン・ストラトス」 後ろから声。 俺の頭に強く、響く。 パイロットスーツに身を包んだ彼は、既に戦士の瞳。 ―――――我々も立派なテロリストだ。 「…ティエリア」 「早く着替えろ。出撃だ。」 彼の瞳は迷いも恐怖も何一つ映していない。 映るのは、顔には出さぬが恐怖に怯える俺の顔。 お前は怖く、ないのか? (人を殺めることが) (自分が悪魔に見られることが) 不意に、 胸元が引っ張られ、 目の前にあるのは目眩がしそうな程の美しい顔。 「何を恐れている。 貴方が選んだ道でしょう。」 あぁ、強い。 (強すぎる) 君の強さに縋らせて やるしかないんだ。 俺達は。 *** シリアス気味。 強いティエリアも好き。 うちの兄貴は少しヘタレてる…? ← [グループ][ナビ] [HPリング] [管理] |