「ティエリア、飯、行こう」
「あぁ」
最近、刹那と愛しのティエリアの仲がいい
(いい傾向、いい傾向…なんだけど)
自分にそう言い聞かせて気持ちを落ち着かせる
だって散々人とコミュニケーションをとれと言ったのは俺だ
(だってあのティエリアと刹那が、だぞ?いい事じゃないか)
でも、やっぱり心に満遍なく広がるのはモヤモヤで
俺も大人だからな、これが何だってことぐらい分かる
在るのは嫉妬と独占欲
刹那が悪いのではなく、そんなことを考えてしまう自分が弱いのだ
(見苦しいったらないな)
◇ ◇ ◇
「…う、あっ…!もう、っ…あぁっ…」
「、まだ、だろ?ティエリア…」
歪む潤んだ瞳を抱きながら、渇ききった独占欲に浸る。
「何を…、そんなに焦っているんです?」
「…え?」
「今日の貴方は、…執拗です、色々と」
「あ、…あぁ、悪い」
どんなに押し殺しても、身体は思考を表す媒体らしい。
俺だって、人間だ。
「…ロックオン、」
抱く細い腕が伸びて俺の髪を軽く梳く。
名を呼ばれ下を見れば目眩がしそうな程の紅い綺麗な瞳。
「くだらない独占欲など捨てろ」
鋭い声、そして強い瞳が俺を射抜いた。
「…くだらないって、お前な」
おいおい、誰の所為だ、この餓えのような渇きは。
お前の声が、身体が、心が、全てが欲しいとゆう俺の欲求は、お前にとってはくだらない事なのか?
「何をしなくても、僕の全ては貴方のものでしょう。違うのですか?だからそんなもの無駄ですよ。くだらない、捨ててしまえばいい。」
呼吸が止まった、気がする。
(これが殺し文句ってやつ?)
本当に本当に、お前になら、
(殺されたって文句は言わない)
君の言葉は一撃必殺!
***
兄貴だってたまには焦りもするさ。
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