『恭弥さん、お料理を覚える』シリーズファイナル!
〜砂糖たっぷり甘い卵焼き編〜
「きょうやぁぁ…ごめんって!!」
「腰痛い、立てない。無論、こんな状態じゃ、料理なんてできないからね」
必死に謝るディーノを無視し、雲雀は布団に包まり、顔を出さない。
「…きょうやぁ…」
じんわりとその目に涙を滲ませる。
名前を呼ぶ声も、小さくなってゆく。
「ちょっと、このくらいのことで泣かないで!」
情けない声にぎょっとしたのか、雲雀は布団に埋めていた顔を出す。
そして、俯いてごしごし涙を拭うディーノの手に、己の手を添えた。
「…目、赤くなっちゃうでしょ…」
泣き出す、なんてことが無かったため、どう対処していいか分からない雲雀は、困惑する。
「料理、作れば貴方は泣き止むの?」
「…、…っ」
首を縦に振るディーノに、安心した雲雀は、その立たない腰を無理矢理立たせ、カッターシャツを羽織り、キッチンに向かってゆく。
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