倒錯2
坂本に言い寄られてを定期的に食う様になってから、今度はあの高杉にまで言い寄られる様になってきた。
致す事自体は慣れで恐ろしい事に構わなくなってきたのだが、坂本と違って高杉相手だとどこまで本気なのかが酌量不能だ。
オレが高杉と一発ヤレる、というのだったらフヒヒ!とばかりになるのだが、ヤラれる、となると全然違う。
「皆で飲まないか?銀時」
皆、という言葉に安心しきってしまい、了承した。
現地付近集合、という割に高杉しか来ておらず不思議に思ったが「他の奴は後から来るそうだ」という言葉を信じて2人で店に向かったのが間違いだった。
店員に案内され向かったのは離れ。
美味い料理が2人分しか出てこない。
そして美味い酒。
更に他の奴は全く来ない。
そして美味い酒。
店員がデザートを出してから来ない。
そして美味い酒。
離れに2人きり。
そして美味い酒。
となると、前の坂本と同じ状況になる。
そして美味い酒。
失敗した!
またこのパターンか!
仲居がまた来ないパターンか!
また上座に座ってるため逃げれない。
「じっ、や、じゃ、じゃあなっ!」
急いで立ち上がって逃げようとしたが、今回は酒をしこたま飲まされて足がフラつく。
そこを狙って高杉は刀を出してきて案の定オレは引っ掛かって頭からぶっ倒れちまった。
「…痛だてててて…」
「美味い酒だったろ」
許すまじ、鬼嫁!
「…コレが狙いか…」
「…もう観念しろや」
高杉は特徴の有る含み笑いを漏らしながらオレを仰向けにするといきなり馬乗りになってきた。
一瞬高杉が受身か?!と思ったが結局違った。
「…オレぁ拘束すんのが好きでな」
そう言うとオレの両手首を掴むと頭の上に持ってきて刀の棹で押さえつけられた。
コレは何とも、かえって恥ずかしい。
片腕で刀を使って両腕を押さえつけられているが、空いてる手を使わずわざと顔で合わせ目を開いていく。
高杉の髪が肌に触れて擽ったい。
「うぎ、くっ、くそ…く、擽ってぇ…!」
合わせ目を開かれるとちゅう、と小さく音を立てて胸板に吸い付いてくる。
坂本と違って、ジワジワと攻めてくるタイプか!
無茶苦茶恥ずかしいんじゃ、ボケ!
「…んぉ…!ぬ、ぐ…っ」
しこたま胸板に吸い付いた後は、今度は乳首に吸い付いてきやがった。
ご丁寧に吸い付きながら、口の中で舌でくりくりだかしてくる。
「嫌そうな割には…乳首が立ってきてんぜ?銀時ィ…」
「…せせせ、生理現象のひとつだ…!」
どうやら。
ちんこ突っ込むまでの行為にも個性が有る。
高杉はやたらとねちっこい口調で羞恥を煽り、坂本はあくまでも笑いながらからかう。
やりたい事は一緒でも、性格に置ける言い回し一つでこうも違うとは。
女もある意味大変だな。
「…だだっ…!」
いきなり噛み付いてきやがった!
そりゃ個性丸出し過ぎだろが!
「でっ…!い、いてっ…!」
首筋、胸板、脇腹、とにかく色んな箇所に噛み付いてくる。
そりゃ銀さんは食べたい位に魅力的かもしらんが。
「…ぁ゛…い、ぃでっ…!」
噛み付かれる度に痛みを感じてしまうため一々反応をしてしまい、その疲れで少し息が上がる。
しかも酒のせいで余計にグッタリしてきた。
「歯形、坂本に何て言われるだろうなァ」
ゲラゲラ笑うに決まってんだろ。
つーか何で知ってんだ。
あいつ、もしや言いやがったか。
腹が立ってきて高杉を膝で蹴ってやった。
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