ゆめうつつ
しばらく前に深夜にデロンデロンに酔って帰ってきた銀さんを介抱していたら、いきなりキスをされた。
銀さんは冗談めきながらだったけど、僕は初めてのキスのために衝撃が大きかった。
柔らかさに驚いた。
漫画やドラマで良く表現されてる「柔らかい」が最もな表現だと思う。
それから、銀さんが澱酔して帰ってきた時に寝室で寝かせてから酒臭いのを我慢しながらキスをする。
ぷにゅりとした柔らかい感触。
人の体できっと１番柔らかいのではないかな？と考えてしまう。
でも、それ以上の事は銀さんに求めないし、したいとも思わない。
銀さんは男なのに、自分は何をしているのだろうと不思議になる。
けど。
給料なんてめったに貰えないからこういうとこで補ってる、と自分に言い聞かせてる。
何よりも顔を離すと着物の袖で直ぐに自分の唇を拭うし。
自分は銀さんが好き、というよりこの柔らかい唇が好きなんだろうと思う。
この唇の柔らかさに僕は虜だ。
銀さんはいらないけど、この唇は欲しいなあ。
続
あとがき
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