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青い春3


高杉が転校してきてから今度は辰馬が寺子屋へとやってきた。

最初は転校生という存在に皆は興味津々で質問ばかりをしていたが、この頃の辰馬は極度の上がり性で、なおかつ泣き虫で質問を受けるも「…あ…うえぇ…」という調子でロクに答えれていなかった。
強い口調で話し掛けられると、泣き出す始末で最終的には友達が出来ずに1人ぼっち、となる状況を作っていた。
元々転校生だった高杉は坂本のぼっちの状況を良く思えなかったらしく、話し掛けていた。
たとえ泣いたとしても「笑え!笑えって!」とからかいながら高杉と2人で辰馬の体を擽りまくり、泣いていたのを誤魔化せさせたものだ。
そのせいか、辰馬がやたらと笑うようになったのは。
少なくとも擽っては泣くのを誤魔化せさせた事で、徐々に辰馬は明るくなっていった。

辰馬に構う事で高杉と2人で居る時間が減ったせいか、神社での行為で高杉にチンコを突っ込むのが常習となりだす。
俺から尻を触らない限りは誘われないけど、高杉が嫌がる回数も減りだした。

そして辰馬は明るくなったおかげか、俺等以外にも少しずつ友達も増えた。

時々辰馬の方言が強すぎて何言ってるか分かんなくて、からかっていたら殴り合いのケンカにもなったけど。

ケンカの仲直り、と称して辰馬に貰ったこんぺいとうの甘さに感動し、この頃から甘いモンは素晴らしい、と脳髄にこびりつかせた。
だからまぁ、俺の糖分への執着は辰馬のせいでもある。

しかし高杉と辰馬の俺抜きで2人でつるむ事もあって、俺は何だか分からないモヤモヤを感じてたりしていた。
俺抜きで神社に行く事も有るようで、モヤモヤが嫌な気持ちへと実感しだす。

嫌な気持ちは嫌な想像となり、あの神社の社の中で2人が俺と高杉がしていた事、特にちんこを突っ込む行為!をしている、と考えると無性に暴れだしたい気持ちになる。
だけど高杉にそれが嫌だ、と伝える方法が分からない。
しかし、それを伝えて高杉が気分を悪くさせちまうのが嫌だった。
もしも伝えて辰馬としかつるまなくなったらどうしよう、という気持ちのせいである。
かと言って、伝える術なんて分からなくて堪えるしか無かった。(脳味噌がツルツルだったんだろうな、この頃は)

そんな気持ちが有ったせいか神社で遊んでも、高杉にスケベな事を仕掛ける気にはなれなかった。

まぁ、1人で済ますのも手慣れてきたっつうのもあんだが。
しかし、イッちまって妙に虚しさを覚えたのはこの時。

オナニーの気持ち良さよ!と猿の如くしていたが、違う事も有ると学ぶ。
虚無、をガキにして哀しくも悟る。




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