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朝日のようにさわやかに


「意外と普通のセックスなんですねぃ、旦那は」

目が覚めたらパンツだけ履いて、何度か使ったホテルの天井であった。

「期待して損しやした」

いや、アクロバットなセックスもするぞ。

「チンコはデカいけど」

居酒屋でコイツを見掛けて一緒に酒を飲んでる内に意気投合してしまい、はしご。
3件目のバーで適当に頼んだ一杯を飲んだ辺りからの記憶が無い。

「まぁキスしてたら旦那はムホォ、ってなりだして勢い付いて面白かったんですけど」

キスに関しては何故かいつも言われる。

「…ぅお、覚え、て…な、ななな、な…」
「責任取れ、とは言いやせんよ」

そう言って沖田は布団から出ると堂々とした様子で下着を履き、着物に袖を通す。

「さっさと出やしょう。動揺する旦那を見てたら愉快過ぎてムービー撮っちまいそうだ」

言われるまま着替えたが、あまりの動揺で袖を下ろすのを右ではなく左に間違えていた。
気付かず、それで万事屋に帰ったら

「朝帰りっすか。…しかも、その袖の間違いは僕と神楽ちゃんの教育に心底悪いです」

と新八に説教された。
うるせぇ、メガネ。
いつか童貞卒業して、果たしてそのセリフが吐けんのか。

それが有ってから、オレは沖田を意識し過ぎて避けだした。
アイツもアイツでアレから構ってこなくなりだした。
チラリと視線こそ向けるが、特に話し掛けてもこずだ。

1週間程顔を見ずに済んでいたため出来事を忘れてしまい、沖田と出会す馴染みの居酒屋に行ってしまった。

これがオレの不幸の始まり。

近藤、土方、そして沖田が居酒屋の扉を開けて入ってきた瞬間、飲んでいた甘ったるいカクテルを吹き出しそうになった。
サーッと酔いが引く、というのを人生で初めて経験する。(昔の女に会った瞬間ですら動揺を感じなかった、このオレが!)
動揺しながらコップを置いてメニューへ目を反らしていたら、沖田が隣に座った。

「旦那ァ、お久しぶり」
「そうね、本当ね」

メニューを眺めるフリをしながら顔を合わさずに誤魔化していたが、沖田が耳元に顔を寄せる。
変な汗がぶわっ、と背中に滲んだ。

「…オレから逃げられると思ってるんで?こっちゃあ捕まえるのに長けてんでね」
「え」
「あっから様に避ける旦那が可笑しくて可笑しくて。…苛めるのが本当に楽しい」

振り向くと沖田は満面の笑みであった。
、発せられた言葉の意味が分からずオレはポカンだ。

「旦那、アンタから出る反応全て見せてくだせぇよ」
「え」
「だから逮捕」

理解をしようと考えている内に、居酒屋なのに手錠を掛けられた。

え?え?え?

「行きやしょうか」





20090421

題名はギャグだと思っていただけると幸いです。とある映画より拝借。

小悪魔とは何ぞや、と考えた結果、そしてリクエストの結果です。

この後は皆さんの想像にお任せ。
ラブラブするも良し、銀さんが調教されるも良し、沖田が銀さんを手の平で転がすも良し、それ以外も良し。


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