青い春 2
あれから高杉との神社の関係は続いている。
指を突っ込むのは前科が有るため忍びない。
また高杉がヘソを曲げたりして距離を置かれても困る。
最近アイツが風邪をひいたかで5日間も寺子屋を休み、2日はくらいは1人を満喫などと悠長な事を考えていたが3日を過ぎると体がモヤモヤしてきて5日目には耐えきれず寺子屋が終わってから高杉の家に行って玄関を見て帰った。
寂しさに良く分からん行動を取ってしまったようだ。
6日目にようやく顔を見せた時は抱き着きたい衝動に駆られたが、奥歯をギリギリと噛み締めて堪えた。
帰りにやっぱり神社に行ったものの高杉が風邪で大分体力が無くなったらしく、止めにした。
仕方ないけど、正直残念である。
しかし。
「…銀時」
「なに」
顔を向けた瞬間に唇が合わさった。
むにゃ、と柔らかい感触の前に鼻が当たったがキス。
ファーストキスだった。
「あわあ」
柔らかさに感激して変な声を上げていると、高杉は真っ赤になり走って行ってしまった。
またヘソ曲げたか!?
急いで追い掛ける。
高杉とごちゃごちゃとしてはいたが。
これが色々な意味でのお互い初めてのキスだった。
「待てって!」
お互い鬼ごっこで鍛えてるせいかしばらく走っていたものの、風邪で体力を落とした高杉を捕まえるのは容易い。
細っこい腕を掴まえ、走るのを止めさせた。
「…ダッシュで逃げる癖…止めろよな」
「……うるさい…」
走って疲れたのかさっきの真っ赤になったのが引いてないのか、赤いままの高杉の顔。
物凄くキスをしたくなった。
「んお」
変な声を上げたのは高杉。
上げさせる事をしたのはオレだ。
さっき1回。
そして今もう1回。
2回をしたら、更に猛烈にもっとキスがしたくなってきた。
だから、またした。
何回も。
「銀時っ…やめろっ…」
言われて我に帰って止めた。
「…何かべちょべちょする」
キスに興奮しすぎたようだ。
袖で高杉の口を拭いてやりオレのよだれを拭いてやったが、我慢出来ずにまたキス。
さすがの高杉も怒ったらしく、オレの頭を殴って今度こそ行ってしまった。