いつもお世話になっている『すいか記念日』の和さんより先日お贈りしたイラストのお礼にと、以前描いた一織イラストを元にお話を頂戴しました〜(*´∀`*)
皆さんもどうぞお楽しみくださいませv
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「…一護くん!?」
散髪から戻ってきた俺を見て、目を皿の様に丸くする嫁さん。
「…ヘンか?」
あまりに予想通りの反応に苦笑しつつ、俺がそう尋ねれば。
嫁さんは真ん丸だった目をすぐに柔らかく細め、ふわりと笑った。
「ううん。すごく…カッコいいよ。」
「そりゃ、どうも。」
「でも、どうして?」
「うーん…何でだろうな。短い髪もいいかなって思ったんだよな、何となく。」
よく、女が髪を切る理由は、失恋だとかイメージチェンジだとか言うけれど。
そう、俺の場合は本当に「何となく」なんだ。
けれど、俺の告げた曖昧な理由に、嫁さんはそれ以上追究してくることはなく。
「何だか知らない人みたいで、ドキドキしちゃうなぁ。」なんて頬をほんのり染めながら、エプロンのフリルを揺らしキッチンへパタパタと戻っていった。
…その夜。
いつもの様に、2人でベッドに入り、たわいもない会話をする俺と織姫。
その時、天井をぼんやりと見ていた俺は、じっとこちらを見つめる織姫の視線を左頬で感じた。
「…一護くん。」
「ん?」
名を呼ばれ、身体を彼女の方に向ければ、至近距離で柔らかな微笑みを浮かべる織姫がそこにいて。
「眉間の皺、減ったね…。」
そして、ふいに俺の眉間に触れる、細い指。
「……!」
…ああ、そうか。
もう、必要なくなったんだ。
眉間の皺を隠す為の、前髪は。
前髪の隙間から、斜に構えて目の前の景色を眺めていたかつての俺は、いつの間にかいなくなっていたんだな。
そう、オマエのおかげで…。
「…なぁ、織姫。」
「うん、なぁに?」
「…俺…短い髪、似合うかな。」
彼女の手をそっと取り、指を絡めて。
俺が改めてそう尋ねれば、織姫はやっぱりふわりと笑って頷いた。
…ああ、ありがとう、織姫。
こんなに近くで、この愛しい笑顔を真っ直ぐに見つめられるのなら。
前髪なんて、短い方がいいのかもな…。
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和さん、素敵なSSありがとうございましたv
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