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時計の音と、震える機械の音が耳に遠く聞こえる。
「……これはこれは、随分といい格好になったものですね」
待ち望んでいた声が聞こえ、咄嗟に顔を上げた。
いつの間に帰ってきていたのか。意識が霞んでいて、思い出そうとしてもわからない。
「こっ…いずみぃ……」
甘く名前を呼ぶと、目前に立つ男はちらりとこちらを瞥見した。だが、すぐに背中を向けてベッドから遠ざかる。
「古泉、こい、ずみっ!」
まさか、まだこのまま放置されてしまうのか?そう思うと、我慢ができなかった。
「そんなに一生懸命呼んでいただかなくても、聞こえています。買ってきたものを冷蔵庫に入れるだけですよ」
言った通り、古泉は冷蔵庫に買ってきたものを袋ごと入れると、すぐに俺の隣に移動してきてくれた。
ベッドサイドに座り、俺の下半身をじっと見る。
「僕の言ったこと、守ってくれたんですね」
嬉しいな。なんて言いながら、俺のアナルを犯す物体に指先で触れた。くい、と少しだけ奥に押し込む。いまだ微小な振動を続けている玩具が、柔らかい壁を抉った。淡々と与えられていた感覚とは違った刺激に、身体がぴくりと震える。
「じゃあ、約束通り抜いて差し上げます」
「ひ、ぃっ……っ!」
俺の尻からはみ出している部分をぎゅっと握ったと思ったら、太いものが一気に抜かれた。ずるり、と体内から引きずり出され、まだ小さく震える卑猥な物体は、塗りつけられたローションや腸液で濡れて光っている。
「気持ちよかったですか?」
耳元で囁かれる。
よかったと言えばよかった…けど、ここで気持ちよかっただなんて、死んでも言いたくない。
それよりも今は、散々前立腺を弄られて焦らされたこの熱をどうにかしたい。
「……まぁ、それは聞かなくても見ればわかりますね」
だったら最初から聞くんじゃない。
古泉の手が、俺のペニスに伸ばされた。そっと棹を握られ、人差し指が先端を弄る。
「…あ…ぐうっ!」
尿道に指の先を押し付けられ、無理に穴を広げられた。焼けるような熱い痛みが身体に走る。
「い、いたっ…ひッ…!」
でも、痛いばかりじゃない。痛いほど感じる熱の中に、甘い快楽も感じる。
それを知っている古泉が、さらに強く指先を穴に押し付ける。そこを爪先で軽く引っかかれた。
「あう、ああっ!や、あっ!」
強い痛みを伴なう快感に、先端を塞がれたペニスから精液が流れる。出口を指で押さえられていたため、飛び散ることは無く、ただ溢れて流れるだけだ。
「ぁ、あっ……っ…」
少しだけだが、ペニスの先端がぴりっと傷んだ。流れる体液がしみる。引っかかれたから、どこか怪我をしたしまったのかもしれない。こんな場所に怪我だなんて、冗談じゃない。
達したばかりの身体は、脱力してベッドの上に倒れこんだ。そのまま横になり、呼吸を整える。
「これで、少しは反省しましたか?人のものを取ってはいけないと」
ああ、反省したよ。身に染みるほどにな。この変態王が。
まだ気だるい身体を起こして、すう、と息を吸う。
そして、ベッドサイドに腰掛けたまま得意そうに笑う古泉の横顔を思い切り殴りつけてやった。大げさにベッドから落ちる古泉。
…座ったままだったから、そこまで痛くはなかったと思う。たぶん。







あきゅろす。
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