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「大丈夫ですか?」
左手で背中を擦りながら、声をかける。ぐにぐにと柔らかい壁を二本の指でほぐしながら。
気遣う言葉をかけながらも、僕はこの行為をやめるつもりは無い。僕をここまで誘ってきたのは彼の方だ。
「あぁッ!んく、ぅっ…うぇっ…!」
喘ぎ声に嗚咽のようなものが混じってきた。痛くしてしまったのかな、と一瞬思ったが、彼の内部は柔らかく僕の指など簡単に飲み込んでいる。痛くは無いだろう。
前から流れてきた体液が僕の手を濡らして、指の滑りをさらに良くする。
「うっ、ぁくっ、んっ…!」
爪をたてられた肩が痛い。ちくちく痛む。痕が残らないといいのだけど。
もうそろそろ大丈夫かと思って、二本の指を引き抜いた。ずちゅ、と嫌らしい粘液の音がする。
「…腰、少しだけ上げられますか?」
「ぁっ…ぅ…」
僕に掴まりながら、ゆるゆると腰を上げた。でもあまり足に力が入っていないらしい。頼りなく震える腰を掴んで、しっかりと立たせる。
「いれますよ」
「い…ちいち、断らんでいいっ…」
片手で彼の腰を掴んだまま、もう片方の手で自分のものの場所を合わせた。僕の先端部分が少し触れただけで、熱い穴の入り口がひくひくと収縮する。脇腹に回している手に力を入れて、彼の腰をゆっくりと下ろそうとした。
「………っ」
しかし、なかなか下がらない。彼がぎりぎりの所で耐えてしまっているらしい。顔を覗き込んでみたら、ぐしゃぐしゃの泣き顔で、その額には汗が滲んでしまっている。
…あまり無理強いは良くないよな。
なんて思いつつ、目の前で垂れている彼の猫耳にふぅっと息を吹き掛けてみた。
「ふ、ぇっ!?……ああ、うあっああっ!!」
その一息で身体の力が抜けてしまったらしく、一気に腰が落ちた。当然ながら、その下で待構えていたものも挿入されて、最奥を突く。
「あああっ…ぁ…!」
すぐに律動を開始するのではなく、最初の挿入の余韻が少なくなるのを待った。ぽたぽたと彼の額から汗が落ちる。舐めてみたい、なんて考えてしまったが、今はあまり刺激を与えない方がいいだろう。
「はっ…はぁっ……んっ…」
落ち着いてきただろう所で、優しく背中を撫でてあげた。彼が少し顔を上げて、背中に両手を回して抱き付いてくる。動いてもいいですか?なんて聞いたら、また怒られてしまうんだろうな。
腰を掴んで少し持ち上げてあげてから、下から突き上げた。
「…ぁっ!は、あっ、あうっ!」
背に回された手に力が入り、また爪をたてられる。今度は背中か。見えない場所にはあまり傷を作りたくない。
何度も何度も彼の身体を跳ねさせる。その度に、言葉になっていない悲鳴が漏れた。
「ぁっ…あっ、やぅッ…!」
ふと、僕の目の前でふらふらと揺れる尻尾が目に入る。なんとなく、ぎゅっと握り締めてみた。
「あっ!?あ、ぇっ…!」
掴んだまま、付け根の方に手を移動させる。毛並みとは逆方向に手を動かしてしまったため、毛が逆立つ。僕の手の動きに合わせるように、彼の先端から白い液体が溢れた。
「やっ、だぁっ!…んっ、あぁ!」
僕の手が毛並みとは逆方向へ移動するたびに、背中が震えて必死に僕にしがみついてくる。うん、可愛いなぁ。可愛い。
肩口に軽くキスをした。舌の先で舐めてみたら、ほんのりとしょっぱい味が口の中に広がる。
「ふああっ!あぁ、んぁッ…」
熱い。彼の体温を間近に感じる。
ここまで彼が僕に積極的になってくれたのも、またたびの効果なんだろうか。もしくは発情期…か?キョンくんも大人になったものだ。
なんて思考回路では余裕があるふりをしているものの、実際にはかなり限界が近付いている。
「はっ………くっ…」
「やっ、あッ!ああっん!」
腹部に熱い飛沫が散るのを感じて、僕も耐えていたものを吐き出した。









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