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「あ、な、何を」
するんですか、と続くはずの言葉を、咄嗟に飲み込んでしまった。
彼は手早く僕のズボンの前を寛げると、中に手を差し入れてまだ柔らかい僕自身を取り出し、躊躇することなく口に含んだ。敏感な部分から、生暖かい感触が伝わってくる。
「く、…うっ…」
感じやすい箇所を探したり、筋に沿って…なんて小細工など全く無く、ただ必死に舌を絡めているだけ。とても拙い動きであるが、それでも興奮は高まっていく。自分の足の間から、ぴちゃぴちゃと皿に入れられたミルクを飲むような音が聞こえてきた。今度から彼がミルクを飲むたびにこの行為を思い出してしまいそうだ。
暫くしゃぶり続け、満足したのか彼が顔を離した。もう、終わりなのか。まだ伏せたままの顔を見てみると、口の周りが唾液で濡れていた。その性的興奮を促すような光景に、中途半端に勃起させられた股間が痛む。
「っ……どうせなら、最後までしてくれてもいいじゃないですか」
このままで終りだなんて酷い。抗議の声をあげてみたが、彼はこちらを見向きもしてくれない。
「うるさい。黙ってろ」
見向きもしないどころか、この調子だ。さっきまで散々奉仕してあげたのに。後のお返しがこれですか。後はお一人でお楽しみください、なんて言われてしまったら、今夜はトイレに篭ってしまおう。寝る前にトイレに行きたくなって、扉の前で泣いて僕に謝るといいんだ。
なんて小学生のような計画を練っていたら、僕の腰の上に彼が膝立ちになった。そしてゆっくりと腰を下ろそうとする。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「う、るさい…だまっ…ってんだろうがっ…!」
彼が何をしようとしているのか、理解してしまった。
強引に行為を進めようとする彼の腰を押さえて、なんとか動きを止める。無茶だ、こんなの。
「邪魔するなっ」
「ですが、このまま下ろしたら怪我しますよ。入れる前にちゃんと慣らさないと…」
は、慣らす?彼が首を傾げる。
ここに入れることは知ってて、慣らさないといけないことは知らないだなんて。まったく、こんな中途半端な知識、一体どこから仕入れてきたんだ。
「ちゃんと穴を解してからじゃないと、裂けちゃいます」
自分の人差し指と中指を口に含んで、僕の目の前で膝立ちのままの彼の背後へと手を回す。尻の谷間をそってなぞってみたら、少し眉を寄せて彼が僕の肩を掴んだ。ゆっくりと、人差し指から後ろの穴に挿入する。肩を掴む手のひらに力が入る。少し痛い。
唾液で濡れた指は、案外すんなりと挿入できた。彼の熱い体内の肉の感触を楽しみながら、奥へと指を進めていく。ああ、指は自分で舐めずに、彼に舐めてもらえばよかった。真っ赤な顔に少し反抗的な目つきで僕を見つめる彼が、ちゅうちゅうと自分の指を吸う姿を想像する。胸がきゅんとした。
「…あっ」
微かな悲鳴と共に、肩に爪を立てられる。普段爪きりなんてさせてくれないから、素晴らしく尖っている彼の爪は僕の肩に安易に突き刺さった。痛い、痛いけどこの痛みの分だけ彼も必死なんだ。僕なんかに触れられて、こんなに感じてくれている。嬉しい。でもやはり痛い。
「う、あっ…ひッ!」
内部に爪を立てないように、指の腹で壁を擦る。びくびくと天井を仰ぐ背中を空いている左腕で抱きしめて、僕の腕の中に留めた。











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