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ぺちゃぺちゃと僕の足元から卑猥な水音がする。
愛しの彼が、なんと僕の足の間に顔をうずめて僕自身を口に咥えてしゃぶっているのだ。
最初は触れることさえすごく嫌がっていたのに、今やただ舐めるだけではなく筋にそって舌を這わせながら、ちろちろと上目遣いに僕を見上げて視線で挑発してくる。
本当に初めのほうはただ舐めるだけだったのに、どこでこんなこと覚えてきのだろうか。
まぁ、だいたいの予想はつきますけど。
そんなことを考えていたら、ちゅ、と小さな音をたてて、彼が僕のから口を離した。
そして、じーっと僕のソレを眺めた後、一言。

「これ、もう少し大きくならねえ?」
「・・・は?」

突然の発言に、思わず目が点になる。

「だから、お前のこれ。もう限界サイズなわけ?」

ぎゅーっと僕の息子を片手で握り締める。
ちょ・・・!い、いいたい、痛い!

「乱暴に扱わないでくださいっ!」
「もう飽きたんだけど、この大きさ。どうにかしろよ」
「どうにかしろ、といわれましても・・・」

これが僕の親から貰い受けた大きさなのだ。それをどうしろと。
突然どうしようもないことを言われて、困惑すると同時に大きなショックを受ける。
僕のは、そんなに頼りないサイズだったのかと。
同級生のとそこまで見比べる機会なんて無いからよく分からないのだが、それなりの大きさだと思っていた。それを飽きただなんて。だいたい、彼のあれの方が僕より小さいではないか。それなのに僕のに文句を言うというのか。
だが、今そんなことは口には出せない。僕の急所を彼に握られている状態なのだから。

「そういえば、この間見たエロ本で見たんだけど」
「・・・はい?」

にこり、と彼が数少ない笑顔を僕に見せた。
少し胸がきゅんとする。でも、同時にすごくいやな予感がした。

「ここにピアスしてみないか?でこぼこになって、きっと気持ちいいぞ」
「ピっ・・・!」

絶句。
ぴあす。ぼくの、ここに?

「な、何を言ってるんですか!?いやですよ!こんなところをでこぼこにしてしまって、僕はこれからどうやってトイレに行けばいいんです!」
「普通に行けばいいだろう。珍しいから自慢になる」
「なりません!!」

どうやってピアスだらけのペニスを自慢しろというのか。同級生に見せびらかせて、見てください僕の股間、すごいでしょう。とでも言えと?次の日からクラスのはみ出し者になってしまうじゃないか。

「駄目か?」
「駄目です!」
「俺がひとつひとつ愛情込めてやってやる、と言っても駄目か?」
「だ、駄目・・・です!」

少しばかり心が揺らいでしまったが、ここで引くわけにはいかない。
だが、彼が愛情こめて僕のペニスをコーティング・・・い、いやいやいや!落ち着け・・・!

「だいたい、どうやってあんなところに金属を埋め込むんですか。どうやって穴を開けろと・・・」
「そうだよな。どうやってるんだろうな、あれ」

彼が、うーんと少し上の方を見ながら考える。
お願いですから、変なことを思いつかないでくださいよ。

「皮膚の下に埋め込んでるとか?」
「・・・いや、無理だと思いますよ。・・・って!」

実際に、僕のペニスの皮の部分をつまみだした。
痛い。またしても、痛い。
お願いですから人の大事な場所で遊ばないで。

「い、痛いんですけどっ・・・!」
「ここに切れ目でも入れてさ、おはじきを中に詰めたらいけるんじゃないか?」

おはじき・・・!?
こんなところに、あんなガラス製のオモチャを無理やり挿入だなんて。
想像しただけで、痛い。
むしろ僕のここに入れるくらいなら彼の・・・なあんて。
一人でおはじきを使って色々と妄想していたら、何を納得したのか、彼がうんうんと頭を縦に振った。


「家に妹のおはじきが何個かあったから、持ってきてやってみよう」

うああ!変なこと考えてごめんなさい!

「冗談じゃないですよ!だいたいさっきから何ですか、まるで僕の意見なんて聞かずに・・・!」
「俺のもんなんだから、お前の意見なんて関係ないだろう」

俺のもん。
なにがですか!?

「え!?いつ僕の股間があなたのものになったんですか!?」
「俺がそうだと思ったときからだ」
「ええ・・・えええええ・・・」

もう、僕は一体どうしたら。
いつもならそんなジャイアンな所も愛しくてたまらないのですが、そんな我侭もできるだけ聞いてあげたいのですが。
今だけは、ちょっと泣いてしまいたい気分です。

「だいたいそこ以外に、お前の価値が無いだろう」
「僕の価値は下半身オンリーなんですか」
「他に何があると?」
「な、何かあるでしょう?ほら、一緒にいて楽しいとか・・・」
「いらねー」
「うわあああ!」

さすがにこれには傷ついた。
僕と一緒にいる時間なんて、いらないと。
下半身さえあればいいと彼は言うのか。

「なんですかそれ!そんなの僕は棒と変わらないじゃないですか!」
「そうだなぁ」

酷い、酷すぎる。
それがさも当然のように言われ、さらに胸にずっしりとくる。
彼にとって、僕はただ穴に入れるだけの存在だったんですね。

「じゃあ別に僕じゃなくてもいいんじゃないですか!あなたなんて昇り棒でも相手にしてるといいんですよっ!」

彼を突き飛ばした後、脱ぎかけのズボンを引き上げて僕はその場から走り出した。
後ろから、お前は俺に校庭で腰を触れと言うのかと僕に怒鳴る声が聞こえる。
腰でも何でも振っていればいいんです、一人で!

今までずっと両想いで、お互い愛し合ってしている行為だと思っていたのに。
彼は、僕の身体が目当てだったんですね。

しばらく走った後、立ち止まってから、はぁ、と息を吐く。
もうこれ以上彼と一緒にはいられない。
彼と過ごした時間は、とても楽しいものだった。
だからこそ、知ってしまった気持ちのすれ違いを、嘆かずにはいられない。
・・・本当に、大好きでし

「ばっかやろう!」
「うぐっ!」

怒鳴り声と共に、頭部に激痛が走る。
うしろから殴られたらしく、振り返ると怒りに顔を歪めながら僕を睨む彼の姿が。

「あ、ご、ごめんなさ・・・いっ!」

条件反射で思わず謝ってしまいそうになったのだが、またしても彼に殴られる。グーで。

「なんでお前が謝るんだよ、馬鹿!」
「いたっ!ま、また・・・!」

三回目の拳が僕の頭に振り下ろされ、思わず両腕で頭部を庇った。
かなりひりひりする。もしかしたら、たんこぶができてしまっているかもしれない。

「俺が悪いのに、なんで謝るんだ!」
「え」

驚いて彼の顔を見ると、ばつが悪そうに視線を外された。

「・・・わ、悪かったな。お前の価値は下半身だけだなんて言って」

ぼそぼそと、下を向きながらとても小さい声で喋る。
普段、何があっても自分からは謝ろうとはしない人なのに。

「お・・・俺も・・・ちゃんとお前のこと、好・・・き、だから・・・」

顔を真っ赤にして、ごめん、とまた一言謝る。
ああ、こんな彼の姿を見てしまって、許さないはずがない!
単純だといわれようが、かまわない。惚れた弱みというやつだ。
僕はたまらなくなって、彼を抱きしめた。
普段ならば高確率で拒絶されるのに、今回は大人しく僕の腕の中に納まっている。

「いいんですよ。もう」
「・・・ん。俺も、お前のアレはあのままのサイズで十分だから。今のところ」

少し気になる一言が入ったが、気にしないことにする。
仲直りできたんだ。細かいことは気にしないでおこう。
腕の中から伝わってくる彼の体温がとても心地よい。
僕は幸せを噛み締めながら、彼を包む腕に力を込めた。













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