HappyBirthday 0303
「はぁ!?」
ニールが発した言葉を、眉に皺を寄せて聞き返した。
「え、だからプレゼントにお前が欲「はぁ〜…」」
私はニールが全てを言い終わる前に深く溜息をつく。言葉を遮ったのは勿論わざとだ。
「なんでそこで溜息つくんだよ!誕生日プレゼントに好きな女の子自身ってのは男の夢なんだよ浪漫なんだよ!」
「あ〜ハイハイそうですか」
生返事をしながらニールをじとりと見詰める。
「なんだよ…軽蔑したのか?」
「軽蔑はしてないけど…」
「けど…」
目線をニールから逸らし、下を向く。ニールは私の顔を追って下から覗き見ようとしている。
好きな人から「私自身が欲しい」と言われれば嬉しいとまで行かなくとも悪い気はしない。そう、私も悪い気はしていない。のだが…
「よりによって二人共同じ事言うんだもんな…」
「は!?『二人共』!?ってことは何か?ライルも同じ事を…!?」
ニールの言葉に私は短く「そう」と肯定の言葉を口にした。
「マジでか…」
双子の弟に先を越された事にショックを受け、頭を抱えた。
ニールは頭を抱えたまま「あーでもないこーでもない」と独り言を呟き始めた。
そして考えが纏まったのか
「よし、大丈夫!」
「何が?」
「ナニが」
「…カタカナにしないでくれる!?何かソッチ方面と勘違いしちゃうから!」
「何言ってんだソッチ方面で合ってんぞ」
「は?」
ニールの言葉が理解出来ず、瞬きを繰り返す。
「俺達一つのものを分け合うの慣れてるし上手いんだ」
要は二人の要望に応えなければならないということだ。勿論ナニで。
「マジでか?」
「マジで」
どうやら双子の誕生日プレゼントのために腹を括るしかないようだ。
Breithlá shona duit! Dylandy's!!!
2010.03.03up
ディランディ誕生日祝いなのにニールしか出てこなかった!ごめんねライル!二人共生まれてきてくれてありがとう!!
HappyBirthday Dylandy's!!
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