偉大なるマンマ
では、歴史のなかで洗練されていった料理がイタリア料理の本質なのか。答えは“NO”である。洗練された料理は一部の裕福な者たちの間で栄え、時代とともにホテルなどの高級レストランにその場を移してゆく。社交の場で食べられるようになると、誰にでも食べられるよう、特色のないものになる。ところがイタリアは地方色がとても強く、この洗練された料理はうけいれられず、イタリア人の食習慣を変えるまでには至らなかった。
では、イタリア人は何をたべていたのか。それは代々受け継がれる、マンマ(お母さん)の手料理である。彼らにとってマンマの料理こそが最上の食べ物なのだ。マンマからマンマへ、代々伝えられるその地方独特の料理こそが、イタリア料理の本質と言えよう。
まずはここから〜Antipasto〜
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