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耐久リアルタイム
2010.01.04(月) 02:24

伊達政宗と書いて変態(シスコン)と呼ぶ生き物は、何故か一部の男子にしかその妹溺愛姿を知られていない。何やら他の生徒には伊達政宗(伊達組組長)としか映らないらしく、男子の大半からは畏怖と憧れ、女子からは熱い眼差しを頂いている。貴様等の目は節穴か。長宗我部もそうだが、『アニキ』『筆頭』と慕われるその思考が分からない。ただの馬鹿だぞ?特に長宗我部は。そんな妹馬鹿の伊達がハロウィンに便乗して、妹のコスプレ姿に鼻血を堪える姿は滑稽を通り越して寒気すら抱く。

「っ、きゅ、Cuteだぜ、白露っ!」
「兄さんも格好良いよ。吸血鬼」

学園祭兼ハロウィンを執り行う可笑しな企画には毎年頭を捻るが、新聞部からの回し者である猿飛が構えるカメラを奪い取り、引きつる笑顔で白露と真田、前田やら長宗我部との写真を撮る伊達はどう見ても憧れにも恋愛の対象にも考えられない。ただのシスコンだ。カメラを取り替えそうとする猿飛を蹴り跳ばし、今度は己と白露の姿を撮らせる光景を羨む女子の頭の中はもう駄目だろう。

「ちょ、竜の旦那!俺様一応謝礼先に貰ってんだから!」
「Ah?ンなら後で女子受けする奴をこいつ等で撮ってやるから、撮るの手伝え」
「えぇ!?なんで俺様が!」
「かすがとのツーショットだ。……上手く撮れよ」
「……おっけー、竜の旦那」

気色の悪い笑みを浮かべて取引をする駄目男二人。見目も頭脳も申し分ない男だが、中身が全てを台無しにする人間というのも、存在するのだな。

「白露」
「ん?なに、元就君」
「それは猫耳か?」
「違うよ。狼女です!」
「………そうか」


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