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2014.03.25(火) 05:25
※電凹モモタロス




「ねぇねぇ、イマジンって生殖行為ってするの?」
「はぁっ!?」
「だーかーらー、セイショクコ……」
「うわぁぁぁっ!分かった、分かったからそれ以上言うな!」

突拍子もなく急にそんな際どいセリフを言い放った少女は、ニコニコしながら「で?」と返答を促している。
冷や汗をかきながら、イマジンたちはどう返したものか頭を悩ませた(若干一名寝ている者がいるが)。
一体何があったらそんな質問をしようと思うのか、彼女の考えはいつも読めない。
今はこの場にいない子ども(もっとも、中身は大人であるが)に聞こえたのではないかと、意味もなくヒヤヒヤしてしまう。

「んなモン、お前……そういえば、するんだっけ?」
「いやいや、しないんじゃない?」
「えー、じゃあどうやって子孫を残すの?」
「ああ、そういう疑問があったわけね」
「まぁそれだけじゃないけどね」
「っていうと?」
「人間はさ、溢れそうな感情をそういう行為で相手と昇華したりするでしょ?イマジンはどうなのかなって」

やはり相当変な方向に物事を考えているようである。
そもそもの前提がおかしいが、なるほど言いたいことは分からないでもない。
要は、愛を囁く以外にどういう方法を用いるのか、と。

「うーん……難しい質問だよね」
「お、カメ公にも分からないことがあるんだな」
「僕は確かに女の子が大好きだけど、そういう行為はしたこともないしねぇ。それにこの体、そういうことが出来るのかどうかも怪しいし」
「どうやって好きって気持ちを伝えるかでしょ?そんなの簡単だよ!こうすればいいんじゃん!」

それまでキョトンとしていたリュウタロスは、そう言うと少女のやや小さめな体を自分の腕の中に閉じ込めた。
突然のことに少女は目を白黒させ、周りのイマジンたちは途端に殺気立つ。

「リュウちゃん、くるし……」
「テメ、離れやがれ!」
「独り占めはよくないと思うなぁ」
「エヘヘー!……あっ!」

さすがに二人がかりで引き離されては、力では敵わなかった様子。
無理矢理ひっぺがされ、リュウタロスは不満そうに唸った。
解放された少女の方は、ほっとしたような様子で大きく息を吸い込む。
どうやら本当に息が止まりかけていたようだ。

「そっか、他にも方法はいろいろあるよね。私、早まるところだったよ」
「早まるって、何を?」
「良ちゃんの体を借りれば可能なのかなって」
「キミは良太郎の体を何だと思ってるの……」
「オメーが言うな」
「でも、こうすれば私の気持ちは伝わるんだよね?」

おずおずと、しかし迷いなく伸ばされた腕がモモタロスの背中に回される。
本人は呆然、周囲は愕然、少女は微かに頬を染めて赤い逞しい胸板にその身を預けた。
これまでの経緯から、彼女がモモタロスに対して『溢れそうな感情』とやらを抱いているのは明白である。

「ちょっ……これどういうこと!?許せなーい!」
「溢れそうな感情を伝えたいのって、センパイってこと!?」
「お、おお……」

あまりに突然のことに抱き返すことも出来ないモモタロスは、この時初めてもどかしさを感じた。
自分にも彼女に想いの全てをぶつけることが出来る体があれば、と。






*********************
ついにやっちまった。
好きすぎなんです、モモちゃん。
良太郎に憑いてる状態が好きなんじゃなくて、真っ赤なアレの状態が好き。
実写系を書くことはないと思ってたのに、この有り様ですよ。
しかも下ネタでごめんなさい!
需要なんかないと思いつつ投下。

2012.11.01(木) 02:52



とても、衝撃的な出逢いだった。





「はぁっ……はぁっ……!」

どうしようどうしようどうしよう。
ただちょっと木の実を探しに来ただけなのに、いつの間にか森の奥に入り込んでしまっていた。
背後からの不穏な気配に恐る恐る振り向いてみれば、もうあと数メートルのところにサイドンが迫っていた。
最悪なことに、私は自分のポケモンを持っていない。
ちょっとだけだからと、親のポケモンの同行も断ってしまっていた。
もちろん、捕まえるためのモンスターボールも持っていない。
振り向いて目が合ってしまった瞬間、私の足は脱兎のごとく逃走を開始していた。

「こ、殺される……殺される……っ!」

このまま捕まってしまえば、ポケモンを連れていない私なんて瞬殺だろう。
全力疾走しているものの、サイドンは巨体に似合わない物凄いスピードで追いかけてくる。
逃げ出したのは失敗だったかな。
体力にだってそんなに自信がない私が捕まえるのは、もう時間の問題だ。

「あっ……!」

疲れ果てた私の足が急にもつれ、地面に叩きつけられる。
息が出来ないくらいに胸が苦しくて、脇腹も刺すように痛む。
咳き込みながら顔を上げると、もう手の届く位置にサイドンが来ていた。
追いかけながら興奮状態になってしまっているサイドンはゆっくり獲物に近寄ると、その太い腕を振り上げた。
次にそれが振り下ろされる時、私の人生は終わる。

「いやぁぁぁぁっ!」

ああ、大して足掻くことも出来ずに死んでいく私を許して下さいお父さんお母さん!

「いけっ!アーボック!」
「マタドガス!サイドンを退けろ!」
「へっ!?」

振り下ろされるはずだったサイドンの腕に、何かが噛みつく。
急な痛みに驚いたサイドンが怯んだ隙に、私とサイドンの間にスモッグが立ち込め、目を眩ます。

「大丈夫かい!?」
「まったく、女の子がポケモンも持たずにこんなとこまで来て、バカじゃないの!?」

スモッグが晴れた時目の前に立っていたのは、私を庇うように背を向けて立つ白っぽい服を着た男女で。
赤い髪と青い髪が風に揺れて、双方の髪と、白い服とのコントラストが綺麗だった。

「やっぱりこんな森に入ったのは失敗だったわねー」
「いいポケモンを手に入れることは出来なかったけど、まぁいいんじゃね?」
「よくないわよっ!まったく!」

二人はとっくにサイドンを倒し終えていたアーボックとマタドガスをモンスターボールにしまうと、さっさと歩き出してしまう。

「あっ、待って!」
「なによ、まだいたの?鈍くさいわね」
「ここは危ないから、早く出た方がいいぞ?」
「待ってってばぁ!あなたたちは一体……?」
「なんだかんだと聞かれたら……」
「ただの通りすがりだよ!」
「ちょっとぉ!」

振り返った一瞬の間に、胸元に『R』の文字が見えた。
なんだか悪者っぽい見た目だけど、視界を掠めた笑顔はとても優しかった。

「じゃあな、少女よ!」
「もう襲われんじゃないわよー」

颯爽と去っていく後ろ姿を、私はただ呆然と見ていた。
この出逢いが、後に波乱を巻き起こすことを、私はまだ知らない。







**********
小話復活一話目は、初のR団夢でした!
に、似ない……っ!
アニメは子どもの頃に見てたし、今のシリーズになってからもずっと見てるのにイマイチ口調が分からん。
リハビリも兼ねて。
※続きません

2012.10.30(火) 06:57
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