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murmur
妄想呟き

2011.01.20(木) 22:03
シドディエ


cigaretteholic





「あ」

「あ……」

2階のベランダで鉢合わせた二人はお互いに驚き顔で顔を見合わせる。
ほのかに鼻を掠める紫煙の匂い。
ディエゴの手には火をつけたばかりであろう煙草があった。
ディエゴはヘビースモーカーだ。それは初めて出会った時から知っていた。
しかし、最近はあまり吸っている姿を見ない。
反対の手に握られる灰皿さえ、この家に存在していたことを初めて知った。
シドの視線の先に気づいたディエゴは特に慌てる様子もなく火を消そうと灰皿を持ち上げた。
しかしシドによりその手は阻まれる。

「…?…どうした?」

「いんや、別に?火、つけたばっかじゃん。いいよ吸ってなよ」

そう言ってシドはディエゴの隣に立つ。
ディエゴは訝しげな顔でシドを見ていたが、すぐに視線をそらし煙草をくわえた。

細く長い指に支えられた煙草。それをくわえる姿はいかにも、という感じがした。
煙を吐く姿も、視線も、決まってる。
自分とは大違いだ。

「ちょっと貸して」

「は?…あ、おい!」

煙草をディエゴから奪い取り、くわえてみる。
そしてゆっくりと煙を吸い、吐き出す。

「やっぱ苦いや」

「お前、煙草吸ってたのか?」

初めてで、いきなり煙を肺まで循環させられるやつなんてそういない。
シドは手で持った煙草を眺めながめた。
やっぱりディエゴほどかっこよく見えない。

「昔ね。金なくてすぐやめちゃったけど」

「へぇ」

興味があるのかないのか。
ディエゴはシドの手の煙草をぼんやりと見ているだけだった。
シドはそんなディエゴの横顔を見る。
突如湧きだす、衝動。

「でもさー…一度味覚えちゃうと、たまに恋しくなるんだよね」

「あぁ、まぁそう…だ…」

言葉を紡ぐディエゴの口を唇で塞ぐ。
舌に煙草独特の苦い味が広がり、唾液と混じって溶けていく。
たっぷり味を堪能してから、シドはゆっくり唇を離した。
解放されたディエゴは訳がわからないとでも言いたそうな顔で口元を拭っている。

「…なんのつもりだ?」

冷静にディエゴが言う。
あぁ、でもわずかにだが顔が赤い。
きっと内心かなり動揺しているのだろう。

「ほら、俺煙草似合わないからさ。ディエゴからニコチンいただこうかなって」

そういうとディエゴは呆れたような顔をしてシドの手から煙草を奪い返し、一度ふかした。


ディエゴの唇ごしに感じた煙草の味は確かに煙草独特の苦味だった。
しかしシドの舌に残る味は酷く甘い。

ニコチン中毒になる人の気持ちが少しだけわかるような気がした。



おしまい。


2011.01.15(土) 21:48

氷河期擬人化キャラでシュレックパロをやりたいとずっと考えてます。
サイトが落ち着いてきたら実行しようかと。笑

ちなみに言わずもがな私は長靴を履いた猫贔屓です←

2011.01.08(土) 00:38


小劇:七草粥について




「おはよー!朝ごはんできてるよー!」

「……なんで粥なんだ?」

「え、なにディエゴ知らないの!?1月7日はお正月のご馳走でもたれた胃を休めるために七草粥を食べるんだよ!」

「へぇ…なんにせよ、味気ない飯だな」

「なにを朝からもめてるんだ」

「あ、おはようマニー」

「おはよう」

「お、今日は粥か」

「どうぞ召し上がれ」

「………」

「なんだディエゴ、不満そうだな」

「………やっぱり物足りん。シド、なんかハムとかないのか」

「だーめ!胃を休めないと」

「正月そんなに食ってないからいいんだよ」

「だめだめ!あ、こら勝手に冷蔵庫漁るなってば!」



「私は胃より耳を休めたいもんだな…」






おしまい。

一日遅れですが七草粥ネタ。
ディエゴは味の薄いもの嫌いそうだなぁ…という。あと噛みごたえのあるものが好きそう。
マニーは胃より、叫び声を聞きまくってつかれた耳を休めたいそうです。



2011.01.04(火) 19:21

はじめまして、風見と申します。
アイスエイジへの溢れんばかりの愛と、最近の地上波放送ラッシュに愛が抑えきれなくなり、ついにサイトを開設いたしました。
更新はかなり少ないかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

また、同士だよ\(^o^)/という方がいらっしゃいましたら、遠慮なく、遠慮なく声をかけてください←


よろしくお願いします。




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