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2013.02.19(火) 10:11


R【顔】


今日は何やら様子がおかしい。
陸奥の傍を通る隊員がすれ違い様彼女を二度見したり、実際話すとなれば困惑の表情を見せたり笑いを堪えたりされ、陸奥は訳も分からずにいた。
中には、「先程まで寝とりました?」と、事実を突くようなことも聞かれた。何だと言うのだ。





「…なぁ、陸奥さんのアレ…」
「坂本さんの仕業じゃろうな…」
「大丈夫なんか…あんなん…」



隊員たちが釘付けになった陸奥の頬には、『辰馬love』の文字。




2013.02.18(月) 11:08


Q【無】



無くす、という言葉には二通りの意味がある。
一つは、一度は失ったもの、あるいは失いかけたものが手元へといずれは戻って来るであろうこと。
そしてもう一つは、失うともう二度と戻らないこと。

人が後者になってしまうと、同じ音で「亡くす」となるように。


「…坂本…」


そして、今。
服に隠れていないほんの一部分にすら包帯がくまなく巻かれている坂本の傍に、陸奥はいた。
未だに目を覚まさない、「無くす」の後者になってしまうかもしれない状態。

「っ…たつまっ…」

陸奥は声を押し殺して、ベッドのシーツを握り締めた。
戻って来なかったら許さない。そう伝わるために。




2013.02.17(日) 07:16


P【証言】


長岡の場合
2012 11/4
本日目撃した坂本と陸奥のキスの数:二回
場所:甲板、貨物室
坂本がセクハラをしていた数:三回
場所:社長室、食堂(二回)
抱き付いていた数:数えきれないほど
場所:至るところ



石田の場合
2012 11/4
朝気付いたこと:普段別々にやって来るはずが、今日は同時に会議室に来た。恐らく一晩を共にした
昼気付いたこと:坂本さんがセクハラをしたのか、食堂でのびていた。チェック済みの貨物室から二人が出てきた
夜気付いたこと:今日はどうやら別々に寝るらしい。まぁすぐに坂本さんが夜這いに行くだろう



岩崎の場合
2012 11/4
今日も沢山イチャイチャしているところを目撃。早く結婚して下さい!




2013.02.16(土) 07:50


O【焼いた餅】


「陸奥さん、言われていた書類、片しておきました」
「おお石田、ごくろうさん。丁度ええき、貰いモンの茶菓子食べるがか」
「いいですねー、いただきます」


「陸奥さーん、借りてた本を…あれ、石田?」
「おう長岡ー」
「長岡、それの続編は本棚の一番上やき。…おまんも茶菓子食うか?」
「はい!ありがとうございます」



「陸奥さん、次の星までもうすぐ…あれ、皆さんお揃いで…」
「おー、来たか岩崎」
「おまんも座れ、椅子もあと一つじゃし…いいですよね?陸奥さん」
「あぁ。おまんも休憩せえ」
「あ、ありがとうございます!」



「陸奥ー、チューでもしよ………え?」
「あ、坂本さん」
「お疲れさまです」
「あ、でもお茶菓子はもう…」
「一足遅かったのう、坂本」
「…男三人で何やっちゅうがか!わしも入る!」
「子供かおまん」
「あ、でも椅子がもう…」
「わしはここでええ」




椅子の後ろから陸奥を抱き締めるように立った坂本が殴り飛ばされるまで、あと数秒。




2013.02.15(金) 09:22


N【おにぎり】


「陸奥ー、おまんの具、何じゃった?」
「鮭ぜよ」
「ええなぁー!な、一口」
「おまんのは何じゃ」
「梅ぜよ。わしは梅より鮭のが好きやき」
「仕方ないのう…食ったらおまんのも食わせ」
「ん、あーん」





「あの…腹ごしらえのおにぎり一個でもあんなにイチャついちゅうんですかあの二人…」
「慣れろ岩崎、茶飯事じゃ」



2013.02.14(木) 09:24


M【くしゃみ】


陸「っ…ひっくしゅっ…くしゅっ…っ…くしゅっ…」
長「あれ?陸奥さん風邪ですか?」
陸「あぁ…そうかもしれんな」
岩「でも、くしゃみ三回は美人の噂だって聞いたことが…」
坂「陸奥をやらしー目で見ちゅうのはどこのどいつじゃァァァ!」

陸「…死ね」





2013.02.13(水) 09:40


L【膝枕】


一通り本も読みおわり、陸奥はふっ、と息を吐いた。今、自分の膝の上に乗っている毛玉を一瞥し、もう一度息を吐く。
膝枕、と言うものがそれほどまでに人間を眠りに誘うものだとは思わないが、今その膝枕で呑気に寝息を立てている坂本。
手持ちぶさたになった陸奥は、その毛玉ともいえる頭に手を置いてみた。
絡み付くそれをゆっくり撫でてやると、犬のように気持ちよさそうに頭を動かす。
そのついでに、ずれたサングラスを外してやった。




「陸奥さん、資料を……あれっ」
「声立てな、今は休息中じゃ」




2013.02.12(火) 11:09


K【謝】


すまん、陸奥。
わしはおまんが好きぜよ。誰よりも愛しちゅうし、終始一緒におりたい。一緒に笑い合いたい。
けど、これだけは譲れんがじゃ。

ゆかりは長い付き合いなんじゃ。
おまんほどではないかもしれんが、わしはゆかり一筋ぜよ。これだけは絶対譲れん。


ごめん、ごめんな、陸奥。愛しちゅう。けど、それとこれとは、別じゃき。






「じゃきに白飯にゃあ高菜が合うち言いよろう!」
「アホか!ゆかりが一番じゃぁぁぁ!」




2013.02.11(月) 10:32


J【4月バカ】


「妊娠したぜよ」
「ほーか。めでたいのー!」
「アホか、こがな忙しい時に…」
「なんじゃ、わしのせいがか?」
「おまんが何も考えんで盛りまくるせいじゃろ」
「けどなぁ、中に出そうが外に出そうが確立はあんま変わらんぜよ」
「そうじゃのうて行為自体をするな言いゆう!」
「そんな殺生な〜」



「(誰かこの会話はエイプリルフールの嘘じゃち言うてくれ…!ちゅーか二人ともわしの存在忘れちょらんか…?)」




2013.02.10(日) 09:19


I【近藤さん】
※R付き


「はっ…ぁ…」
坂本との情事は場所を選ばない。
ある時は社長室、ある時は甲板、またある時は貨物室。
性欲の塊である坂本が今回事に及んだ場所は、洗面所だった。

「ん…陸奥、そろそろか…?」
「っ…アホ、がっ…!」

悪態をつくも、体は坂本を求めて疼いていた。それを知ってか坂本は笑い、替えの歯ブラシが入っている棚を漁る。
そこから出てきたのは、紛れもない『男の約束物』。

「おまっ…そがなとこに…」
「どこでヤッてもええように、常備と合わせて至るところにあるんじゃ。偉いじゃろー」
「アホか!」




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