ひぐらしのなく頃に〜現照し編〜のﾚﾋﾞｭｰ
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本作を読み直して
初めて読んだのはアップされてすぐなので、数年前だったと思います。その時、私は学生でした。だから内容は理解し納得しながらも感情は限りなく魅音寄りで、黒岩を責めたい気持ちが捨てきれませんでした。
ふと、この話を読み直したくなった今、私は社会人です。読み進める内に、黒岩に同情的な自分が出来ていることに気付きました。魅音の気持ちがわかるのと同じくらい、黒岩の気持ちに寄り添えるようになっていました。昔はただ怒りながら読んだシーンも、彼の気持ちを考えて苦しくなりました。そうして話を終えて、私は初めてこの作品を本当に読み終えることが出来たと感じました。
どの話もそうですが、ここにある話はいつも登場人物達の環境や心が描写されずとも宿っています。けれどそれをどこまで感じ取れるかは受け取り手次第な所もあります。だから私はこの話を、ここの話を何度も読み直して、気付けなかった部分を拾って行きたい。改めてそう思いました。
圭ちゃんにこの鈍感！！女の敵！！！と思うのはまだ変わらないので、また読み返す時には今度は圭一の気持ちを汲めるようになれていればと思います。
深い話をありがとうございました。時を置いてもとても好きな世界です。また読み直しに来ます。ここがある限り、何度も何度でも。
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