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ざんこのお部屋
XXX別の話


「あたし、はやくマンマに会いたいの。ねえ、ドン。どうしたらマンマに早く会えるの?マンマに酷い事をいう奴等が早く死んだら自由に会えるかしら、マンマの傍にいられるかしら」





 血を吐く様な、呪詛が聞こえる。こどもを返して、と叫ぶ、十代目になれなかった彼女の慟哭が聞こえる。これが処罰なのだ、と赤子を抱き締めながら、綱吉は唇を噛んだ。許せない、だがこれも許せない。綱吉はこどもを父親と母親に監視の目を盗んでは会わせた。ボンゴレ本部を訪れるという建前を盾にして、こっそりと面会の場を設け、クロームの幻覚で誤魔化しながら。だが、それも長くは続かない。周知の事実として公表され、こどもは母親と会えなくなった。日本から出る事が出来なくなった。父親と母親は国外に出る事すら許されず、電話越しのわずかな声と、理解者が繋ぐ手紙だけが、親子を繋ぐ絆となった。

「…会わせたいよ、俺は」
『馬鹿いうなぁ、聞こえる』
「酷いんだ、本当に。やり過ぎだよ」
『…なんにも言わねえぞぉ、俺は』
「でもそれも長くは続かない。俺が十代目になれば、自由だよ」
『おっかねえなぁ…元気にしてるか』
「元気だよ。今日はランボをいじめた」
『…そうかぁ、ザンザスの声を』
「ありがとう、かわって」








 かあさま、かあさま、マンマ、とうさま、あたしは元気です。ドンもドンのマンマもランボもイーピンも、フゥ兄も優しいです。こないだ雲雀さんがあたしと修行してくれました。はやく会いたいの、マンマとバッビーノに会いたいの。ドンが十代目になったら会えるのよ。だから、待っててね、そしてあたしは強くなります。だから、待っててね、絶対よ。こないだのクリスマスプレゼント、ディーノさんから貰いました。可愛いピアス、あたしにはまだ早いかしら?これをつけて、レディになって、マンマとバッビーノに会いたいの。大丈夫、元気です。隼人と武からもクリスマスプレゼント貰いました。…バッビーノね、あたしにはまだ剣は早いわ…。








別の話その2
後、派生がひとつです







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