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パロ
ずっといっしょ 27(柔勝)



≪柔造side≫



何年も何年も思い描いていたことが現実になると、こうも興奮するものだろうか。
そう思う程に目の前の愛しい彼を目にしただけで、狂いそうに胸が焦がれて焦がれて仕方なかった。

唇でその唇を塞げば、熱い吐息が漏れる。
潤んだ瞳に、紅く色付く頬、濡れた唇で俺を見上げれば、どくりと体の中心が脈打った。

俺の手が彼に触れる度に、ビクリと反応を示す。
年若い肌は、吸い付くように俺の手に馴染み、心を揺さぶる。

触れたくて仕方なかったその中心をそっとなぞれば、艶めいた声が響く。

可愛くて、可愛くて仕方ないのだ。
ずっと触れたかった。
ずっと俺の手で感じさせたかった。
俺の手で彼を鳴かせたかった。

こんなに汚い欲など、受け入れてもらえる筈などないと、とうに諦めていたのに。

今、俺の下で俺が触れるだけで、こんなにも敏感に俺を感じてくれている彼がいる。

何処に触れても、ビクリと跳ね上がる体。

触れれば触れるほど、可愛く鳴き、体を震わせる。

それはまるで処女のように。
否、女性よりも純粋で、無垢で、穢れなんて知らないのかもしれない。

そんな彼の体を、俺だけのものに出来るのかと思うと、至極幸せで、頭の奥がとろりと蕩けそうだった。

何度も何度も擦り上げれば、零れる雫。
普段からは想像も出来ないほどに高く艶めいて零れる声。

ああ、なんて可愛くて、色っぽくて、卑猥で、艶めいていて。

俺だけの、俺だけの可愛い人。
俺だけしか知らない姿。
俺だけに全てを曝け出して。
俺の精神を満たして。


手の動きを早め、激しく擦り上げれば、俺の手の中にどくりと温かな欲が溢れた。


ぶるりぶるりと震える体を強く抱き締めた。
それから頭をそっと撫でて、落ち着かせようとしたのに、彼の手は俺を強く抱き締めて離さなかった。

「坊?」

不思議に思い名を呼べば、震える体で突然泣き出してしまった。


その声にはっと我に返る。


またやってしまったのか?

本当は触れられるのが嫌だったのか?
俺の気持ちを汲み取って無理に体を委ねたのか?
それなのに、俺は自分の手で悦ばせる事が出来たと勘違いしているのか?
また独り善がりで彼を苛めてしまったのか?

同じ過ちを繰り返すのか?

どくりどくりと痛む心臓を落ち着かせながら、震えそうになる声で問うてみる。

「そないに・・・泣くほどホンマは嫌やったんですか?」

また更に彼の腕は俺を抱き締め、腕の中で小さく首を横に振る。

「じゃぁ、なんでそないに泣いてはるんですか?」

「わか・・・ら・・・」

「坊?」

「からだ・・・へんっ・・や・・・からっ・・・」

「変?」

コクリと今度は小さく首を縦に振られた。

「一人でしはる時よりも・・・もっと感じてしもたから・・・とか?」

「ひとりで・・・したこと・・・ないっ・・」

「え・・・・?」

え?
したこと・・・ない?え?

「まさか、精通まだやったとか言いはります?」

今度は横に小さく首を振る。
一人でしたことが無くて、精通はある?
どういうことや?

「朝起きたら・・・汚れてたことはある・・・んやけど・・・」

「それって・・・夢精?」

コクリと首が縦に動く。

「その・・・・一人でしようとか思ったこと無かったんですやろか?」

また小さく首が縦に振られる。
高校生になって一人でしようなんて思わないなんて、よっぽど性欲がないのか、興味が無かったのか?
ああ、そう考えれば、こういうことに抵抗があるのは頷ける。
しかしとりあえずは俺のした事が嫌なわけではなかったのかと思うと、少し安堵の息が漏れた。


「やってな・・・」

「はい」

「あれ・・・出た後・・・なんや気だるうて・・しんどなるし・・・」

「まぁ・・・そうかも知れませんねぇ」

「せやから自分でしてしんどなったら嫌やし・・・勉強出来んようになるし・・・」

腕の中でポツリポツリと呟く。
なんて言うか・・・・

純粋や無垢って言うにも限度があるやろっ!って程に、純粋すぎて・・・・。

そんだけずっと勉強ばっかりしてはったんやろか?
なんて思うと、俺が居ない3年間って言うのは随分かっちりとした生活を送っていたんだろうと伺える。

息抜きなんてしてはったんやろか?

と、心配になるほどに。

「こんなん・・・男としてはやっぱり情けない話なんやろ?」

漸く俺の腕から少し出した顔は、目を潤ませて、また泣き出しそうだった。

ああ、もう、ホンマに可愛らしすぎる!!!

と言うことは・・・あれや。
本当に何も知らないと言うのであれば、何もかも最初から全部教えてあげられるってことや無いか。
俺が一から十まで、気持ち良くなれる方法を。

「せやったら、坊」

「なに?」

「まずは慣れる事から始めなあきませんね」

「・・・慣れる?」

「イくことに」

「あ・・・・」

「気だるうても、しんどなっても、その前に気持ち良くなれるんです」

「おん・・・」

「そしたらもっと愛し合えますし、慣れたらきっと気だるさも半減しますよって」

「・・・おん・・・」

「坊を気持ち良くさせてあげたいんです」

「おん・・・」

「何も怖くないですから。さっきのでちょっとはどんなんか分かりましたやろ?」

「おん・・・」

「せやったら、もっかいええですか?」

「え?」

「もっかいしたら、体もなんとなく覚えますやろ?」

「あ・・・え・・・」

坊の潤んだ瞳が俺を見上げる。
その目・・・・。
ホンマにヤバいんです。

ちゅっと目元に唇を落とせば、くすぐったさに身を震わせる。

本当に何処もかしこも触れれば感じてくれるだなんて、愛しさが増して仕方がない。

「坊・・・」

「・・・もっかい・・・?」

「嫌ですか?」

「ちゃう・・・怖いんや・・・」

「さっきよりもっとゆっくり教えてあげます」

「じゅう・・ぞ・・・?」

「ちゃんと何処が感じて、どうやったらイけるか・・・教えてあげます」

耳元で低く囁けば、また震える体。
俺の服をぎゅうと掴むと、小さく首を縦に振った。

こんな処女のような彼を、一から俺色に染められるかと思うと、胸が高鳴って仕方なかった。

先程汚れた手を近場にあったティッシュで拭うと、もう一度そっと坊の中心に手を宛がった。

「俺が・・・全部、教えてあげますから・・・力抜いてくださいね・・・」

もう一度低く耳元で囁き、彼を快楽の海へと誘った。






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