long story
結果発表と後日談
さてさて、しのぎを削った結果はいかに!?
結果発表と後日談
生徒達は呆然としていた。
かがみもち28号に押しつぶされたラビ。
既にゴールテープを切った神田。
何も知らなかった煉獄院。
(結果…これってちゃんと判断されるのか……!!?)
そう全員が思った。
『…えー…。みんなー…、意識しっかり持ってー…?』
おーい、と放送の声がグラウンドに空しく流れる。
「…なあ、リボーン」
「お、ツナ立ち直り早ぇな。何だ?」
「…これって…結果、神田さんの勝ちでいいの…?」
『まあゴールしたのは神田君だからねー…。二組の勝ち、かな?』
その声に、呆けていた二組の面々が狂喜乱舞する。
「っしゃあああああああ!!!」
勝利の雄叫び、それに呼応するように上がる他組−主に一組の叫び声。
「煉獄院ーーーーーーーーー!!!!!!」
本気で怒った一組の矛先は、未だにラビを押しつぶしている煉獄院に向けられた。
「なっなんだ!!?何でみんな俺を見る!?」
「何で…?はは、はははははは!!!!」
「てめえがラビを押しつぶしたせいだろ!!?」
「大体お前はいつも!!」
「何だよ俺のせいだって言いたいのか!!?」
「お前以外に誰がいるんだよ!!」
「まーまー落ち付けってお前ら」
「「「何で山本は平気なんだ!!!??」」」
半狂乱している銀時、サスケ、アルはのんびりと止めに入った山本と沖田を睨む。
「いや、俺も平気って訳じゃないぜ?」
「お前それ嘘だろ!!」
その後、攻め組が煉獄院を絞ったとき、山本と沖田が一番怖かったという。
それは、隣町の竜の右目の獄殺のそれに匹敵するものだった、と関係者は語る。
「山本…」
救世主だ、と目を輝かせる煉獄院に山本は爆弾投下する。
「あとでどれだけ俺らが本気だったか分からせればいいだけだろ…?」
その場にいた誰もが息を呑んだのは言うまでもない。
「ほどほどにな、山本。いくらお前でもイメージが崩れる」
「ええ?そりゃないぜ小僧」
「どうしてリボーンは平気なんだろ…」
「威圧感ハンパ無いですね…あいつ」
山本の放った爆弾も収まった頃、アナウンスがおそるおそる告げる。
『ええっと…じゃあ、二組の優勝ってことで…。いいかな?リボーン』
「まあそうだな。結果は結果だ」
『てことで。今回の優勝は二組でーす』
「ああ一時はどうなることかと!」
「心配なかったな」
安心する二組。その姿を、一組の攻め組は恨めしげに眺めていた。
後日。体育館倉庫。
「まじで怖い怖い怖い怖い怖い怖い死ぬ死ぬ俺生きてる!?」
「ちょっと…あんた大丈夫?」
「アル達に絞られたって…。何されたの?」
「ひどい…恐がりです…」
隅っこでがたがた震える煉獄院。小太刀とフェイ、リディは煉獄院に携帯で呼び出され、こうして体育館倉庫に居る。
ちなみに、携帯でのやりとり。
「あ、れん」
『うわぁぁぁああああガングロ助けろぉぉおおおお』
「えちょっと何!!?」
わめくだけで質問に答えない煉獄院に、これはただ事ではないと悟った三人は急いで倉庫へ。
そこで三人は隅っこでがたがた震える煉獄院を発見し−今に至る。
「一体何したのよ…あいつら」
「…考えたくないです…」
「…とりあえず、教室帰ろう?みんな心配してるし」
「…帰る。今すぐ帰る」
「え?」
ぽかんと口を開けたフェイの横を、煉獄院はすたすたと歩いていく。その後ろ姿を見て、
「あいつ、普通に戻ってない?」
「うん…。さっきまでの様子が嘘みたいだね…」
しかし、実際彼らが思っていたほど、煉獄院の精神は回復していなかった。
かがみもち29号で家に帰った煉獄院は−
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い」
布団にくるまり震えていたという。
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久々に書きました!煉獄院不憫www
20100630
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