[携帯モード] [URL送信]

long story
自慢大会(真田主従)(白黒様へ!)

※とってもギャグです^P^


「…申し訳ありません、なにやら言い争われているようで…」
「Ah、構わねえさ。ここで待つ」
「では、後程お茶をお持ち致します」
部屋を出て行った侍女を見送り、政宗は隣を見やった。
「あいつらが言い争いなんざ珍しいな」
「大方、団子で喧嘩しているんでしょう」
「NO、あいつらのは喧嘩じゃねぇ、可愛いもんだ。喧嘩ってのは、この間の俺と小十郎みたいなやつだぜ」
「あれは喧嘩と言うより決闘が正しいのでは?」
ついこの間のこと―所謂(いわゆる)嫁自慢―を思い出し、政宗は盛大に笑った。
侍女がまた部屋に入りお茶と茶菓子を出し、まだ言い争っていると伝えて出ていった。
「しかし…何時までやってんだ?」
「さぁ…」
二人が首を傾げた瞬間




目の前の襖が、飛んだ。







「佐助、いくらお主でも許さぬぞ…」
「それはこっちの台詞だよ旦那…」
「言うではないか…」
「どうも。そろそろ決着つけようか」
「そうだな」
静かな、否、据わった視線を交わしながら、二人は得物を構える。一呼吸のち、どちらからともなく走り出し庭におりた。
「容赦はせぬぞ、佐助!」
「了解!」
どことなく楽しそうな二人の声を聞きながら、政宗と小十郎は溜め息をついた。
止めなくていいのかと言いたくなるが、如何せん(いかんせん)二人は襖に押し潰されている。二人がいた部屋は庭に面した客室で、幸村と佐助が言い争っていたのはその奥の部屋で。
つまり襖に押し潰された双竜は、さらにその上から踏み潰されたのである。
「あいつらは何を争ってるんだ…」
耳には金属がぶつかり合う音が響き、幸村が繰り出した炎の熱気と、佐助が成す風とが混ざり合って吹き付ける。
幸村が下から振り上げた槍を佐助がクナイで受け流す。更に投げつけたそれらを幸村が防御で弾く。
弾かれたクナイが地面に突き刺さった。
「腕を上げたな、佐助」
「褒めても折れないよ…さあ、認めて貰いましょうか」
「What?」
何とか這い出て顔を出した政宗が呟く。しかしそれは二人には届いていなかった。
佐助は手にした手裏剣で、幸村を指す。
「竜の旦那より、小十郎さんが一番だよ」
「何を言う。政宗殿が一番でござる」
「何…言ってんだ…?」
「確かに片倉殿はいい方だ」
「幸村!?」
「だが、某は政宗殿が一番だと思うておる」
「幸村ー!」
「まあね、竜の旦那もいい男だと認めるよ」
「む」
「でも、小十郎さんが一番なのは譲れないね」
「何!?片倉殿のどこが政宗殿に劣ると言うのだ!」
「言っていいの?なら言うけど、まず頭。小十郎さんの方が頭切れるよ、竜の旦那だって言ってたし」
「それは、確かに弱い面もござるが…」
「それに、大人だしねぇ。愛だの何だの言い合うような、子供の付き合いしてないんですよ」
「はれんっ…!ふ、そう言って、この間片倉殿が愛だの何だの言ってくれぬと嘆いておったではないか」
「言ってないのか?」
「いえ…」
「ぐっ…!そ、それは焦らしなんだよ!言われない時間が長けりゃ長い程言われた時の喜びが大きいからいいの!」
「…ククッ、小十郎ぉ」
「あいつ…」
「どうせ旦那達は愛してるって言い合ってデレデレしてるんじゃないの〜?はー甘いねー胸焼けしそう」
「あっ愛っ…破廉恥な!」
「破廉恥言うけどさ、あの竜の旦那のことだから、もうやることやってるんでしょ?」
「佐助貴様破廉恥な!そう言う貴様はどうなのだ!」
「逆ギレですな」
「そうだな」
「なっ!俺様のことはいいじゃん!」
「よもやお主、相手にされておらぬのでは…?」
「…真田はあんなことを言いますか?」
「そんなことないもん!大体ね、子供な旦那達と一緒にしないでよ。小十郎さんの方がテクは上だよ」
「ぬあああ破廉恥ぃいい」
「小十郎、やるな」
「政宗様。そのにやけ顔やめて下さい」
「政宗殿の方が若い!」
「お、小十郎撃沈」
「若い?だから何?」
「何回でもできる!」
「うわ旦那が破廉恥なこと言ってる」
「片倉殿はまだ若いと思う。しかし、流石に疲れるのではないか?」
「心配有難う御座います。残念ながら小十郎さんはそこまで年取ってないよ。それに、回数が少なくとも一回が濃いから回数こなさなくていいんですー」
「そうなのか?」
「ええ、まあ…」
「とりあえずこの話は置いといて。総合して小十郎さんが一番です」
「政宗殿だ!」
「小十郎さん!」
「政宗殿!」
またヒートアップして戦い出した二人。双竜は襖の下敷きになりながら、何となく恥ずかしくなった。
「ま、まあ、幸村が一番だな」
「ええ、何を仰います。佐助ですよ」
「幸村」
「佐助」
こちらでも言い争いが勃発しそうになったとき




「やめんかー!!!!」




騒ぎを聞きつけてやってきた信玄が、四人を一喝した。
「幸村、佐助。客人だ」
「御館様っ!…え、政宗殿ぉお!!??」
「え、小十郎さん!?」
幸村と佐助は、今までのことを聞かれていたと知り、物凄くその場から逃げ出したかった。
聞かれていたこともそうだが、二人がとてもいい笑顔だったから。


自慢大会



ことの始まりは、何気ない団子。そこから、政宗殿なら、子供だね、何を、とヒートアップしていったそう。
嫁自慢もそうだが、旦那自慢も困った迷惑事である。




20110328 玖樹
白黒へ!誕生日遅れたけどおめでとう!
こんなんでよかったら貰ってやってね苦情は受け付けるぞコンビニ体制で(`・ω・)
下ネタいれてごめんなさい^P^後悔は して いない ←



[*前へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!