G



「欲しい…かな、欲張るつもりはないけど」

「そっか」


秋屋の呟くような力無い返事に、俺は頷く事しか出来ない。
本来人はどう強がろうと他の温もりを求めてしまう生物だ。
秋屋はそういう事に関しては素直過ぎて、時折消えてしまいそうだと感じる時もある。
求めすぎるのがいけないのか。
強がりを知らない事がいけないのか。
歯車は、一体どこで壊れてしまったのか。


「秋屋」

「吉丸?」

「大丈夫、お前には…」


囁いた言葉は、全てを言い終わらずに嗚咽に変わって空間に響いた。


―――…愛してるという言葉は、俺達の中ではきっと"依存"という言葉とイコールで繋がっていたんだ。








(それは恐ろしい愛というこうふくの呪縛)







つづく。

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