センチメンタル・ラブ・トーク(ロイアイ)
鋼の錬金術師/ロイ×ホークアイ
「例えば、だ」
「はい」
真面目な顔をして、貴方は言った
心なしか焦っている感じがする
「もし、もし君の背中のそれが消えたとしたら―」
「はい」
「私と結婚してくれるか?」
「いやです」
「えぇっ」
消える…
「…私は――私のこれは、決して消えることはありません」
「もしも、だ」
「もしも、でも」
「もしも」
「…仮に消すことが可能だと言われても、残しておきたい。
父のしたことを、父が生み出してしまったものを、私が受け止めなければ」
貴方に出会った過去まで失いそうで
「…ほんの」
「…」
「ほんの1%でも跡形残らず消え去る方法があるとしてもか?」
「はい」
「…そうか」
わたしの返答に、諦めたようにうなだれる
貴方が苦しむ理由なんてどこにもないのに
「大佐」
「うん?」
「決して、貴方のせいではないですから。だから…そんな顔しないで下さい」
「…あぁ」
貴方のせいではないのだから――
「…君はやさしいな」
「気のせいです」
貴方の笑顔に安堵するわたしの気持ちも…
きっと気のせい
二人の過去話読んですぐ書いたもの
あれがお互いの背中を預け合った二人を繋ぎ止めてるんだと思う
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