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小説(APH)
永遠の愛を誓おう【ハロウィン仏英】




毎年この時期になると、
俺は幼なじみで腐れ縁な恋人のところへ向かう。


彼も、それを待っている。
「なんだ、お前かよ」なんて、見え透いた嘘の悪態をつきながら「仕方ないから入れてやる」と、家に招き入れるのだ。

ドアの前に立ち、チャイムを押す。





ピンポーン





家の中にチャイムが鳴り響く。

あまり急いだ様子もなく、一定のリズムを刻んだ足音が、こちらに向かってくる。
俺だと分かりきっているからだろうな。
こいつ、あんま友達いないし。




ガチャッ





「Trick or Treat!」



「なんだ、お前か。」



俺の台詞を完全に無視して、やはり去年と同じ言葉で出迎えたアーサーは、あからさまに残念そうな顔をした。
もちろん、これはわざとだ。
・・・と思う。




「なぁに、そのつれない言葉。来てやったんだから感謝してよ」


「誰も来てくれなんて言ってねぇよ」



俺の言葉に、彼は冷たい言葉で返す。
もちろん、本当は嬉がってることもおみとおし。
だって、口元が微かににやけてるからね。
腐れ縁(恋人)なめんな。




「本当は来てくれて嬉しいんでしょー。照れなくてもいいじゃない」


「うるせぇ!これ以上なんか言いやがったら家にいれてやんねぇからな!!」





アーサーはそういって真っ赤になった。

否定はしない・・・と。
はいはい、ツンデレ乙。
しかも、やっぱり最初から家にいれてくれるつもりなんだったんだ。
やっぱり坊ちゃんって、なんだかんだ言いながら優しいよね。






「ごめんごめん!じゃあ、お邪魔しまーす。」



「・・・ったく。」




よし、今見たぞ!
呆れたような言葉のあとに浮かんだ優しい笑み!
あぁ、やっぱり坊ちゃん可愛い!





「んで?俺にお菓子は?」

「は?あるわけないだろ」

「・・・え、それは悪戯してほしいって・・・」

「違ェよ!!!!お前みたいな変態の悪戯は、アブノーマルプレイとか焦らしプレイとか他にも・・・」

「ちょ、ちょっと!?」


俺のイメージ酷くない!?
俺が慌ててそう言うと、アーサーは鼻で笑い、「いつもそんな感じの行動をしてるから悪い」と言い放った。



「お前はお気楽すぎんだよ、もっと真剣になれ」


「逆にアーサーがいろいろと詰めすぎなの。それに、俺はお前に対してすごく真剣だよ?」



「・・・言いなれてるんだな、脳内花畑野郎」




俺が言った言葉にアーサーは、嘲笑うかのように皮肉ったが、その顔には悲しみが見えた。

どうせ、俺は沢山の中の一人なんだろう?

と、その表情が語っている。


あぁ、なんて可哀相で愛しい人なんだろう。

他人に愛されることを知らずに育ち、愛の暖かさを感じることのなかったお前は、俺の言葉に含まれる真実の愛を信じることもできないのだ。




「アーティ」




俺が優しく呼び掛けると、アーサーは下を向いた。



これ以上からかうな



小さな声で言ったその言葉は、震えていた。

俺はアーサーに歩み寄ると、ポケットに忍ばせていたキャンディーを口の中に入れた。
そして、下を向いて泣いていたアーサーの顔を優しく持ち上げ、その唇にキスをした。

キスの合間に、飴を彼の口の中へと移動させた。
俺が口を離して目を開けると、驚いた表情をしたアーサーがそこにいた。

俺はニヤリと悪戯な笑みを浮かべると「安心しろよ、普通のキャンディーだから」と言った。



「お前がお菓子をくれなかったから、ちょっとした悪戯。それと、お前の悪戯って・・・何と言うか怖いから、キャンディーのプレゼント」



驚いた顔をしていたアーサーはしばらくすると、口の中へと入れられたキャンディーをゆっくりと舐めはじめた。

俺はその様子を見て、優しく微笑んだ。



「アーティ」



俺の二度目の呼びかけに、アーサーは返事はしないものの顔を上げて、俺の目を見つめた。




「愛してるから」





俺が真剣にそう言うと、アーサーは顔を真っ赤にして目を逸らした。



その時に少しだけ頷くのも見え、今度は俺の顔が熱くなった。






可愛い可愛い
俺のモンベベ



一生かけて
ずっと愛してあげるから











End











あとがき




短くまとめようとしたら
流れが早すぎたwww
ごめんなs((


なんだかんだいいつつ
アーサーはフランシスのことが大好きだったらいい←

アーサーが長い間
片思いしてたら
萌える←←


と、まぁ、
語りもほどほどにして・・・
ここまで読んで下さって

ありがとうございました!
Happy Halloween!

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あきゅろす。
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