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Good morning!  (真田・裏)
「たるんどる!!」

その一言であたしは夢から引き戻された。
すぐ側には、圧倒的な存在感で弦一郎が立っていた。

 

「何しにきたの?」
布団から顔だけ出してたずねるあたし。
「椿を起こしに来たのだ」
当然のように答える弦一郎。
「いや・・・別にわざわざいいのに・・・」
「お前は最近学校に来るのが遅いらしいな。
 だから恋人として厳しく注意しようと・・・」
「いやいやいや、遅刻ギリギリなだけであって
 遅刻はしてないし」

そう言い訳すると、弦一郎の顔がより険しく・・・
ただでさえいかついのに、それ以上いかつくなったら
本格的に中学生かどうか疑われるぞ。
あ、もう疑われてるのか。

「なんでもいいからさっさと起きんか!!たるんどる!!」
すっごい叫んでくる。
「あぁもう、うるさいなぁ」
「うるさいとは何事か!!
 お前のお母様にも頼まれているのだぞ」

お母さん・・・そんなこと人に頼まないで・・・
特にこの人に・・・。
根は優しいけど、なんだか責任感が強いからさぁ。
頼むんなら、ジャッカルとか柳生とかにして・・・。
そう思いながら、また布団にもぐりこむ。

「む!!起きんのか!!」
「もー・・・いいじゃん。弦一郎には迷惑かけてないでしょ。
 怒られるのあたしなんだしさぁ・・・」
「それがいかんのだ。お前が怒られているのは
 俺としてもあまりよい気分ではない」
「なんで弦一郎が・・・」
「そ、そんなことはどうでもよいことだ。
 とりあえず椿、起きろ!」
「嫌だよ。まだ7時過ぎじゃん」
「もう7時過ぎだ」
「いーや、あたしは7時45分に起きるって決めてるの」
「たかが45分じゃ変わらんだろう、さぁ起きろ!」

そんなに怒んなくても・・・という勢いで、あたしの布団を
剥ぎ取ろうとする弦一郎。
負けじと布団を掴み離さないあたし。

「なにをしておる!離せ!」
「嫌だー!あたしにとってはその45分が貴重なんだってば!」
「早寝早起きが大事なのだから、夜中の2時に寝ている時点で
 お前は間違っている!!」
「やーだ!今寝ないと授業中寝ちゃって余計怒られるでしょ!!」
「む・・・それもそうだな・・・」
納得してくれたのか、弦一郎は布団を離す。
あたしはため息をついて、また布団をかぶる。
そして再び眠りの体勢に・・・

「待て、また寝るのかお前は。
 一度起きたのだからそのまま起きればいいではないか」
「いいの、あたしは二度寝に命かけてるの」
「ここまで俺が説得しているのに、起きぬのか」
「当たり前でしょ。だいたいそこまで弦一郎に
 干渉される必要な・・・っん・・・・」

びっくりしすぎてまともに目をつぶるタイミングを失った。
弦一郎の舌はだんだん激しさを増してあたしの口内を荒していく。

「・・・あまりわがままを言うものではない・・・」
「・・・はぁっ・・・だってっ・・・・んっ・・・!!」

一瞬離れた弦一郎の唇から囁かれた言葉。
それに反抗する前に、また次のつながりを求められる。
かぶっていた布団は当然下に落とされ、弦一郎はあたしに覆いかぶさる。

「・・・ん・・・・・」
「・・ふっ・・・ぁっ・・・んー!んーんー!!」
有る限りの力を振り絞って、言葉にならない声を出す。
それさえも"わがまま"のように捕らえられ、
ついには下着に手が入ってきた。

しまった。
なんでかわかんないけど、ここまで弦一郎が怒るとは思わなかった。

必死に声を出して抵抗するも、ほとんど無駄になって
弦一郎の手は朝だというのにあたしの体をいいように弄ぶ。
唇もかすかな隙間が現れたり無くなったりするだけで
舌は激しく絡まる。

「っんー!!んーんーんー!!」
涙ながらの抵抗。
その声の1つ1つに「もう起きるから許して」の意を込める。

すると弦一郎はスッと離れて、
何かを隠すようにあたしに背を向ける。

「・・・俺は椿と一緒に通学したいと思っている・・・
 だから早く起きて欲しいのだ・・・」

お・・・ぉお!?
げ・・弦一郎がデレた!!デレた!!
なんだかいつもいかつい弦一郎が年下のように可愛く見えて
部屋から出て行こうとするその背中に抱きついた。

「ごめんね、弦一郎。
 あたしも大好きな弦一郎と一緒に学校行きたい。
 これからはちゃんと早く起きるね・・・・」


抱きついたままの長い沈黙・・・。

なんか長すぎないか・・・!?

「げ、弦一郎?どうしたの・・・?」
「抱きつかれて・・・そんなに可愛いことを言われて・・・
 我慢できる男などいない・・・・それもわかっておけ、椿」
「は?ってえ!?ちょ、ちょい待っ・・・んっ・・・ふっ・・・!」
弦一郎は、バッと振り向いたかと思うとすぐにキスしてきた。
そのまま流れで押し倒されて・・・
その先は皆様のご想像通り・・・。
家族が皆いなかったのは、運の良さか。


そしてあたし達は2人まとめて見事に遅刻した。
先生に怒られまくって、罰としてのトイレ掃除を終えてから
あらゆる意味で疲れ果てたあたしをよそに、
ハツラツとして弦一郎はとんでもないことを言った。

「これからはああなることも予測して
 もっと早く起こしに行くからな」

すかさずあたしは
「この野獣め!せっかくちゃんと学校行けそうだったのに!!」
と笑いながら言い返した。


――END


この真田誰だよ←
キャラが違うような・・・汗
出直してきますorz


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あきゅろす。
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