一曲いかが?




ホグワーツでは・・・、とあるお茶目教師発案のダンスパーティーが開催されることになりました。
生徒達は皆、意中の相手と踊るためだとかなんとかで休み時間や放課後はみっちり練習していました。
そしてここにも、練習中のグループが一つ。


「・・・なぁ、アレ。どうにかなんねーのかよ。」

「僕に言われても・・・ね?」


彼らが見つめる視線の先には一人の少女が。
見るからに、少女は楽しそうに一人踊っている。


「まさかリズがねぇ・・・そうだとは全然気付かなかったね。」

「ああ、あれは色んな意味で凄いぜ。」


くるくると、相手役がいなくとも華麗に踊り続ける少女は2人の視線に気づけば一緒に踊ろうと誘った。


「い、いや・・・俺は遠慮しとくぜ!」

「僕も・・・まだリズに追いつけそうにないからね。」

「・・・えー。そんなこと言わずに練習しようよー!パーティーは明日だよ?」

「あー・・・あれだ!もう一回お前のダンス見てイメトレするからよ・・・・・・リーマス、曲流せ!」

「・・・りょうかい。」


そう提案し、曲が流れ出せば少女は仕方ないなと一人踊り始めた。
そして彼らは盛大なため息を吐き出し、安堵した。

とりあえず、これで時間稼ぎができたと。


(一緒に踊りましょう?)


(・・・あのジェームズの姿見たら・・・な?)
(ジェームズには悪いけれど僕も遠慮したいかな?)

彼らの視線の先には、少女に踏みに踏まれ倒れた友の姿でした。
お前の雄姿は忘れない。




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