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激しい戦いが終わったらしく、ゼーゼーと凄い息切れ状態で帰ってきた二人。
そんな二人にルーピン先生が冷めた目を送れば二人してヒィィィなんて悲鳴を上げていた。
「・・・よし、今度こそ海に入ろう!」
「やっと?!」
「今入ったら溺れるんじゃない?僕は助けないけどね?」
「え、ウソ!助けてくれないの?!」
「・・・なんで溺れる前提で海に入るのさ・・・。」
「ルーピン先生も大変ね・・・。」
溺れる前提らしいレンは溺れるなら道連れじゃああ、とシリウスの手を引くがシリウスはさっきの戦いで疲れたらしくパス、と一言だけ返した。
「リーマス、お前も遊んでこいよ。ここは俺がいるからよ。」
「えー。レンのお守はちょっと・・・ね?」
「ちょっと何さ、お守って!あたしはお守をしてもらう歳じゃないわよ!」
「あれ?泳げるようになったの?へぇ、ふーん、そう。じゃあ行ってらっしゃい。」
にっこりと手を振るルーピン先生にすいませんでしたと全力で謝るレン・・・。
え?泳げない癖に海に行きたがってたの?!僕色々びっくりなんだけど!
「誰か一緒に溺れよう・・・!」
「え、僕やだよそれっ!」
「ほ、ほら、浮輪貸してあげるから、ね?」
「浮輪・・・っ!ハー子愛してるっ!」
「なんで泳げないのに浮輪準備してないんだよ・・・。」
「うるさいよロン!今年は泳げる気がしたのよ!」
「気で泳げたら凄いよ・・・。」
とりあえず、浮輪で話がまとまったらしいレンとロンとハーマイオニーは先に海へと行ってしまった。
残った僕、シリウス、ルーピン先生はそんな3人をただただ見てるだけ。
「リーマス、だからお前も行って来いって。」
「うーん、どうしようか?」
「行こうよ、ルーピン先生。」
「たまにはお前もはしゃげよ。」
なんて笑ったシリウスにルーピン先生はそうしようかな、なんて返し僕と一緒に3人の元へと歩き出す。
隣で歩くルーピン先生の顔をちら見してみればちょっと嬉しかったのか、笑顔だった。
ちなみに後ろのシリウスへと振り返ってみれば・・・寝てました。
荷物の安全が少し気になったけれどまあその時はなんとかする、と思ってるよ。
信じてるからね!シリウス!
「おっ、やっと来たねリーマスくん!」
「たまには僕も遊ぼうかなってね。」
「それはいい心がけだよっ!そうして君の心が真っ白になってくれればあたしはとっても嬉しい!」
「レン・・・?何か言ったかな?」
「今のは聞こえてませんよねっ!あたし何も言ってない!」
プカプカと浮輪に浮かぶレンは極楽極楽、とどこか婆臭い発言をする。
そんなレンの浮輪に掴まり同じように呟く友人2人・・・。
そして気付けばルーピン先生までもが浮輪に掴まり・・・。
え?これ僕も混ざらなきゃダメ?
「日差しは暑いけれど身体はひんやりきもちーねぇ・・・。」
「たまにはこんな休みがあってもいいかもね・・・。」
「・・・二人とも年寄りみたいだね・・・。」
「ハリー?何か言ったー?」
「ふふ、私はまだ若いよ?」
「ウン、ゴメンナサイ。」
そろそろ上がろうか、なんてそんな時。
最後尾でバシャバシャ聞こえたから振り向いてみればレンが溺れていた。
そんなレンを僕らで救出し、最後に浮輪をかぶせたルーピン先生はにっこりとこう言いました。
「君ってばホント、馬鹿だよね?ハリー達が居て良かったね。」
溺れた恐怖なのか、それともルーピン先生への恐怖なのか、ガクガク震えだしたレンは全力疾走で岸へと泳いで行きました。
うわー、早い。
(命綱は浮輪のみ!)
なんでもバタ足の勢いがありすぎて前に倒れて溺れたらしいよ。
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