セブたんとの出会い編


「あ、セブたん!」

「貴様・・・いい加減その呼び方改めろ。」

「え?なんでなんで?いいじゃんセブたん!」


大きなため息を吐き出すセブルス。
何度言っても呼び方を変えないレンに呆れ半分、イライラ半分。


そもそも何故自分はこんなやつと知り合ってしまったのか、そこに大きな後悔しかない。





「あ、いつもリリー見てる人!」

「・・・」

「ちょっ!シカトしないでええええ!あなた!そこの顔色悪すぎる怖そうなあなた!いつもリリーみてるでしょ!」


知らん顔をして過ぎようとした自分の服を掴んで失礼なことを言う女。
なんなんだこの女は。


「あたしレン!リリーの親友でっす☆」

聞いてもいないのに名前を名乗る。
全く不愉快だ。

そもそも僕はリリーを見ていない。



「ねぇ、名前なんてーの?おしえてー!」

「貴様に教える名などない。」


そのまま女を置いて歩き出した。






「ねー、いつもリリーみてるけどさ、好きなの?」

いきなり現れた女に、僕は口に含んでいた水を吹き出した。

「・・・貴様なんのつもりだ。」

「え?だっていつも見てるじゃん。」

「僕は見ていない。」

「えーでもー!」


ここはスリザリンのテーブル。
周りのやつらがこちらを見てきて気分が悪い。

女の首を掴んで部屋の外へと連れ出した。



「貴様・・・なんのつもりだ。」

「え?あたし名前言わなかったっけ?レンでっす☆」

「そんなことはどうでもいい!なぜ僕に付きまとうんだ!」


そう。今日だけじゃない。
もう一週間くらいこの調子だ。
僕は一人を好むのに人の周りをちょろちょろと・・・迷惑だ。


「え?もちろん、リリーをいつも見てる人さんと友達になりたいから!」

「なっ・・・!」

「あたしもね、リリー大好きなのっ!だから同じリリーいつも見てる人さんと仲良くできたら楽しいかもって!」

「・・・その、変な呼び方やめろ。」

「だって名前しらないもん。人に聞くのはなんか嫌だったからあなたから聞こうと思って!」

「・・・セブルス」

「え?」

「セブルス・スネイプ」

「セブルス・・・OKセブたん!これからよろしく!」

「その呼び方もやめろ!」






何故この時名前を教えたのか、自分でも未だにわからん。
そして、あの頃の貴様にまた逢うとは微塵も思ってなかった。

レン、貴様に出会ったのは後悔しかない。
再会を喜ぶなど、我輩には・・・ない、断じてない。


(セブたんと呼ぶ)


セブたんとの出会いは一方的でした☆




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