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もしも、その姿が

見ていられない傷をおったものでもよかったの…





『死なねぇでけれ』





心配する私に





『分かってる』





あなたは笑顔で答えた





ねぇ…

約束したじゃない――…。









Promise
―約束―












最後の夜
あなたは何を思っていたの??



暗闇の中
あなたは異様な輝きを放ち
静かに夜空を見上げていた



声をかけていいのか、戸惑った



あんなに静かなあなたを
見たことがなかったから…。





ふと私に気付き
笑顔で手招きするあなたは
やっぱりいつもの
優しいあなたで…。



そっと近づく私を
優しく抱き寄せ
包み込む…。



その温もりも
やっぱりいつものあなた





『悟空さ……。』


『ん??』





心地いい温もりの中





(行かないでっ……)





何度も出そうになるその言葉を



押し殺すたびに、溢れる涙……。





『チチ…』





静かに私の名前を呼ぶ声



だけど涙が邪魔して
答えることができなくて



そんな私の頭を、そっと優しく撫でながら



私の耳元…あなたの囁き…




『愛してる。』





溶けてしまいそうな
甘い愛の言葉



見上げると
あなたの優しい笑顔



そして、あなたの腕の中

愛の世界に溺れてく…。





最後になるなんて
考えたくなかった





――――――


――――


――……





何も言わない夜空に
光を探してため息ひとつ



厚い雲で覆われた私の心を
月明かりが優しく照らす





耳を澄まして探るのは
あなたの優しい声





怖くなる程の静寂に
ささやかな願いは
はかなく散る………。







――…ねぇ、何か言ってよっ……








END











あきゅろす。
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