オレの秘書さん番外編
チェンジ! 1
「○○、今日の昼食はテラスでとろうか?」
『はい』
午前中の仕事を終え、オレの誘いに少しハニカミながら頷く秘書の○○と談話室の先のテラスへと向かう道中にそれは起きた。
「ぐひゃひゃひゃ!ランボさん誰にも捕まらないもんね〜」
「鬼ごっこしてるんじゃねぇよ、クソ牛!」
……この声は。
バターンという大きな音と共に廊下に飛び出してきたのは10年前の雷の守護者。
そして、それを追うように飛び出した嵐の守護者がそのモジャモジャ頭に加減すること無くゲンコツを降らせた…。
「う……びぇぇぇぇ!!」
「いってぇ!もじゃもじゃに何入れて…って、10代目!煩くしてすんません」
毎回彼がこちらに来る度に目にする光景なのだが、大泣きし始めた10年前のランボと右手をさすりながらペコペコと頭を下げる隼人に乾いた笑いしか出ない。
『君、大丈夫?』
いつの間にかランボに駆け寄ってランボの安否を気遣う○○にどうやってこの状況を説明しようか考えていたら、ランボがズルリとモジャモジャから何かを取り出した。
「ランボ!やめ…」
ボフン!
10年前のランボが今のランボと入れ替わったら元に戻るから良いじゃないかと思うだろうが、モジャモジャにひっかかってバズーカが○○の方を向いていたから止めようとはした。
止められたけど…止めなかった。
だって…見たいと思ったんだ、10年後の君を。
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